マヤ神話
マヤ神話とは、メキシコ南部から現在のグアテマラ・ベリーズ・ホンジュラス西部にかけて栄えたマヤ系諸民族の神話・宗教の総称である。単一の統一された神話ではなく、都市国家ごと・言語集団ごとに異なる伝承の集合体として理解される。メソアメリカの他の諸文明と暦法や図像を共有しながら、独自の宇宙観を築いた。
前2千年紀の先古典期に萌芽し、後250〜900年頃の古典期に神殿都市が最盛期を迎えた。ティカル、パレンケ、コパンなどの碑文、後古典期のチチェン・イツァやマヤパンの遺構が神々の姿を今に伝える。16世紀のスペイン征服によって政治的中心は失われたが、暦や儀礼、雨乞いなどの信仰の一部は現代のマヤ系諸民族に受け継がれている。
神話を伝える一次資料は限られる。石碑や土器に刻まれたマヤ文字の碑文、天文表と儀礼暦を含むドレスデン絵文書をはじめとする樹皮紙写本、キチェ・マヤの創世神話を記したポポル・ヴフ、ユカタン各地の予言書『チラム・バラムの書』、そして征服者側の記録であるディエゴ・デ・ランダ『ユカタン事物記』が骨格をなす。ランダ自身が多くの写本を焼却したため、現存する絵文書はわずか数点にすぎない。神々の姿は判読の難しい名に代えて記号で呼ばれることも多く、シェルハス分類がその共通言語となっている。
神々の構造は流動的である。天空に住まう老神イツァムナーは創造と学芸を司る最高位の神とされ、その配偶者として医療と出産の女神イシュ・チェルが置かれる。農耕社会の要である雨をもたらすチャクは庶民の日々の祈りを集めた。羽毛の蛇ククルカンはメソアメリカ全域に広がった信仰で、太陽神キニチ・アハウ、天を四方から支えるバカブ神とともにパンテオンを構成する。キチェ・マヤの伝承では、天の心フラカンが三度にわたって人類を創り直し、冥界シバルバーにはカマソッツをはじめとする死の眷属が控え、ユカタンではミトナルを統べる死神ア・プチが死者を迎えた。マヤの神は「一にして多」であり、方位や色に応じて複数の姿をとる点に大きな特徴がある。
美術においては、長い鼻や牙をもつ神の顔が石造建築の破風や香炉、彩色土器に繰り返し表され、宮廷の書記が絵文書に神々の暦を記した。征服後に失われたものは大きいが、遺跡と写本、そして生き続ける口承が、この神話を近代の研究へとつないでいる。
この体系の神格・幻獣
29柱を収載(知名度順)
マヤ神話
チャク
Chaahk — 雷神
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マヤ神話
ククルカン
Kʼukʼulkan — 創造神・主神
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マヤ神話
イシュ・チェル
Ixchel — 月神
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マヤ神話
イツァムナー
Itzamnaaj — 創造神・主神
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マヤ神話
フラカン
Jun Raqan — 創造神・主神
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マヤ神話
カマソッツ
Kamasotzʼ — 死神・冥界神
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マヤ神話
イシュタム
Ix Tab — 魂の導き手
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マヤ神話
キニチ・アハウ
K'inich Ajaw — 太陽神
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マヤ神話
ア・プチ
Ah Puch — 死神・冥界神
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マヤ神話
エク・チュアフ
Ek Chuaj — 商人
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マヤ神話
双子の英雄
Junajpu ok Xbalanke — ポポル・ヴフ
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マヤ神話
フン・フナフプー
Jun Junajpu — ポポル・ヴフ
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マヤ神話
シュムカネーとシュピヤコック
Xmukane ok Xpiyakok — ポポル・ヴフ
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マヤ神話
ククマッツ
Qʼuqʼumatz — 創造
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マヤ神話
テペウ
Tepew — 創造
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マヤ神話
トヒル
Tojil — キチェの守護神
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マヤ神話
アウィリシュ
Awilix — 月
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マヤ神話
ハカウィツ
Jaqawitz — 山
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マヤ神話
ユム・カシュ
Yum Kʼaax — 森
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マヤ神話
カウィール
Kʼawiil — 稲妻
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マヤ神話
バカブ
Bakab — 四方
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マヤ神話
神L
God L — 商人
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マヤ神話
チン
Chin — 性