テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
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比較神話

「世界神話」全18章のロングリード。ひとつの主題を、複数の神話体系にまたがって読み解く。

01 WHAT MYTH IS AND HOW IT SURVIVED 神話はどこから来たか 本サイトには二千を超える神と怪物が並んでいる。だがその前に、一つだけ確かめておきたいことがある。いま読める「神話」は、誰が、いつ、どんな事情で書き留めたものなのか。この問いを最初に 02 THE TEMPTATION OF COMPARISON 比較という誘惑 雷神は世界中にいる。洪水の話も、死んで還る神も、どこにでもある。だから神話は一つの源から広まったのだ——あるいは、人類の心は一つなのだ——と言いたくなる。この誘惑に、学者たちは百五 03 CREATION MYTHS COMPARED 世界のはじまり 世界の始まりを語る神話は、どの体系にもある。ただし語り方は一つではない。混沌から何かが分かれる話、水の底から土を引き上げる話、巨人の身体を切り分けて天地を作る話。型は数えられるほど 04 COSMOLOGY AND THE OTHERWORLD 世界の構造 世界の始まりを語ったあと、神話は世界の形を語る。天は何層か、地の下に何があるか、死者の国はどこにあるか。この見取り図は、それを描いた人々が実際に見ていた地形と切り離せない。ナイルに 05 THE SUCCESSION OF THE GODS 神々の世代交代 父が子に倒され、子がまた自分の子に倒される。ヘシオドスが語るウーラノス、クロノス、ゼウスの三代は、あまりにも有名である。だが同じ三代の物語が、ヘシオドスより五百年以上前のヒッタイト 06 SKY GODS AND THUNDER GODS 天を統べる者 天を統べる神と、雷を落とす神は、同じ神なのか。ゼウスは両方である。だがインドではディヤウスが天で、インドラが雷であり、北欧ではオーディンが主権で、トールが雷である。分かれる体系と分 07 SUN AND MOON 太陽と月 天照大神は女神である。ヘーリオスは男神である。北欧の太陽ソールは女神で、月のマーニは男神である。ギリシアではその逆になる。太陽と月の性別は、体系ごとに食い違う。そして本サイトの数字 08 WATERS: SEA, RIVER AND SPRING 水の神々 水は一つの神が司るのか、水の形ごとに別の神がつくのか。海は荒ぶる神であり、川はそのまま女神であり、泉は病を癒す。原初の水は、世界の前に横たわる混沌である。本サイトの水神六十九柱のう 09 EARTH, FERTILITY AND THE TURNING YEAR 大地と季節 冬に消え、春に還る神の物語は、どの体系にもあるように見える。ペルセポネー、タンムーズ、オシリス、バルドル。十九世紀の学者はこれらを一つの「死んで蘇る神」にまとめた。だが結末を読むと 10 GODS OF WAR 戦の神々 軍神は本サイトで百四十一柱、役割のなかで最も多い。だが「戦の神」という一つの名で呼ばれる神々が、実際に司っているものは同じではない。勝利か、規律か、狂気か、それとも死者の選別か。ギ 11 CRAFT AND WISDOM 技と知 作る神と知る神は、一柱になったり分かれたりする。エジプトのプタハは心で構想して舌で造り、トートは記して数える。ケルトは工匠神を鍛冶・青銅・木工の三柱に割った。本サイトの工匠神三十四 12 HEALING AND ILLNESS 癒しと病 疫病の矢を放つアポローンが、医神アスクレーピオスの父である。獅子頭のセクメトは疫病を送り、同時に医師たちの守護神である。病を与える神が、癒す神を兼ねる——この職能には独特のねじれが 13 THE STRUCTURE OF THE UNDERWORLD 死者の国 死者はどこへ行くのか。裁かれるのか、裁かれないのか。行き先は一つか、複数か。冥界の設計は、その社会が死をどう区切ったかを映している。そして「冥界の神」と一括りにされる神々のなかには 14 TRICKSTERS AND MESSENGERS 境を越える者 領域を往復する者たちが、どの体系にもいる。魂を運ぶ者、言葉を運ぶ者、秩序を乱す者。この三つは「境界の神」と一括りにされやすい。だが本サイトの数字は、三つがほとんど重ならないことを示 15 WHEN GODS MEET 神々が出会うとき ローマ人はガリアの神を「メルクリウス」と呼んだ。ギリシア人はエジプトの神を「ゼウス」と呼んだ。仏教はインドの神々を護法の天部に迎え、日本の神は仏の仮の姿になった。そして、隣人の神は 16 HEROES AND MONSTERS 英雄と怪物 英雄は怪物を倒す。この筋書きは、どの体系を開いても見つかる。ではなぜ似るのか——という問いは、二十世紀に何度も答えられてきた。だがこの章では、答えを疑うところから始める。そして怪物 17 THE FLOOD AND THE END OF THE WORLD 洪水と終末 洪水神話は世界中にある——この事実から、人類共通の記憶を読み取ろうとする説明は、いまも根強い。この章は、その説明を検証する。メソポタミアの四つの洪水譚は、文言のレベルで一致する。同 18 AFTERLIVES: ART, REVIVAL AND THE PRESENT 神話のその後 神話は古代で終わっていない。十九世紀以降、神話は二度発見された。一度は地中から、もう一度は画布と楽譜の上で。そして発見された神話は、発見した時代の色に染まった。今日われわれが思い浮