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チャク・チェル
PLATE — CHAK CHEL
MAYA · マヤ神話
CHAK CHEL

チャク・チェル

チャク・チェル · 女神O · Chac Chel

SLUB Dresden(ザクセン州立・ドレスデン工科大学図書館)所蔵『ドレスデン絵文書』74葉 PUBLIC DOMAIN

創造と破壊・出産・水・機織り・治療を司る古いマヤの女神で、女神O。チャクあるいはイツァムナーの配偶とされる。ドレスデン絵文書の洪水の場面で壺を傾けて世界を滅ぼす。イシュ・チェルと長く混同されてきた。

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解説

概要

チャク・チェルは、創造と破壊、出産、水、機織りと紡ぎ、治療、そして占いを司る強力で古いマヤの女神である。

原初の創造の対の一方であり、最も多くは雷と雨の卓越した神チャクの妻とみられるが、ときに創造神イツァムナーと対にされる。

男女、夫婦といった二元性はマヤにとってきわめて重要であり、一方は他方なしには機能しないとされた。チャク・チェルは「女神O」とも呼ばれる。

イシュ・チェルとの関係

チャク・チェルは、しばしばイシュ・チェルと混同される。

名が似ており(チェルは「虹」を意味するとされる)、いずれも老いた女神で出産と医術に関わるため、19世紀以来同一視されてきた。

今日の研究では、両者を区別する立場が有力である。チャク・チェルは絵文書の女神O、イシュ・チェルは月の女神と結びつけられる。ただし完全な区別は困難である。

洪水

ドレスデン絵文書の最終頁に、大洪水の場面が描かれる。天の帯から伸びた爬虫類の姿の天の怪物が口から水を吐き、その下で老いた女神が水を入れた壺を傾けている。

この女神がチャク・チェルである。世界を滅ぼす洪水を起こす者として描かれる。

創造と破壊を同じ女神が担う。産む力が、滅ぼす力でもある。

図像

老いた女性の姿で、爪を持ち、蛇を頭に巻き、骨の意匠をつける。豹の耳を持つことがある。

機織りの道具を持つ姿も描かれ、織ることと世界を作ることが重ねられている。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、『ドレスデン絵文書』74葉の大洪水の場面である。蛇を頭に戴き、水瓶を傾けて大地に水を注ぐ老いた女神は、この女神の同定がもっとも安定した図像の一つとされる。下には武器を携えた神Lが描かれる。イシュ・チェルとの混同が続いてきたため、ほかの作例の同定には慎重を期す。

関わる神格・伝承

チャクの妻、あるいはイツァムナーの配偶。女神O。イシュ・チェルと区別される。

文化的足跡

ドレスデン絵文書の洪水の場面は、マヤの終末観を伝える最も知られた図像であり、2012年の「マヤ暦終末説」の流行に際して繰り返し引用された。ただしこの説自体に学術的な根拠はない。

なおメソアメリカの先住民の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

収載データなし
収載データなし
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資料

Wikidata
Q25111679 — 骨格データの出典