神L
神L · ゴッドL · God L
交易と冥界を司るマヤの主要な神格で、豹の耳と梟を頂く帽子を持つ老神。商人の守護神として荷を背負って旅する姿で描かれる一方、冥界の宮廷に坐す。葉巻を吸う姿が固有の特徴。若いトウモロコシの神に持物を剥がれる場面もある。
解説
概要
絵文書の神々のシェルハス・ツィンマーマン・タウベ分類における神Lは、スペイン征服以前のマヤの主要な神格の一つであり、とりわけ交易と結びつく。
高齢によって特徴づけられ、マム(「祖父」)と呼ばれる神格の一つである。より具体的には、豹の特徴——とりわけ耳——、梟を頂く広い羽根の帽子、そして豹の外套あるいはアルマジロの甲羅に似た文様の外套を身につける。
最もよく知られた記念碑的な表現は、パレンケの十字の神殿の内陣の門柱にある。
職能
商人の神。 神Lは商人の守護神である。荷を背負い、杖をつき、旅をする姿で描かれる。カカオ豆——マヤの通貨——と結びつく。
商人が長い旅をして交易を行うことは、マヤの都市国家間の経済の要であった。その守護神が主要な神格の一つであることは、交易の重要性を示す。
冥界の主。 同時に、神Lは冥界の主でもある。豹と梟という夜の獣を身につけ、暗黒の神とされる。
多数の彩文土器に、神Lが冥界の宮廷に坐し、若い女たちに仕えられる場面が描かれる。
敗北。 一部の土器画において、神Lは若いトウモロコシの神に持物を剥ぎ取られる場面で描かれる。衣と帽子と装身具を奪われ、裸で立たされる。
老いた富の神が、若い作物の神に取って代わられるという主題である。世代交代を表すとみられる。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、煙草を吸うマヤの神官の図である。
葉巻を吸う姿が、この神に固有の特徴である。「煙草を吸う神」として、古典期の土器に繰り返し描かれる。
関わる神格・伝承
商人の守護神。冥界の主。エク・チュアフ(後古典期の商人の神)の先行者とみられる。
文化的足跡
パレンケの十字の神殿の神Lの浮彫は、古典期マヤ美術の代表的な作例として繰り返し論じられる。