ヴクブ・カキシュ
ヴクブ・カキシュ · ヴクブ・カキシュ · 七の金剛鸚哥
偽りの太陽を自称した金剛鸚哥の姿の魔。双子の英雄に吹き矢で顎を撃たれ、歯の治療者に扮した双子に宝石の歯と輝く目を奪われて死んだ。この物語は西暦200年以前のイサパ石碑にすでに表されている。
解説
概要
ヴクブ・カキシュ(キチェ語 Wuqubʼ Kaqix。おそらく「七の金剛鸚哥」を意味する)は、18世紀のキチェ語文書『ポポル・ヴフ』に保存された古代マヤ神話において、双子の英雄に倒された鳥の魔の名である。
この魔の敗北の挿話は、メソアメリカ先古典期の終わり——西暦200年以前——にすでに知られていた。メキシコのイサパの石碑2と25に表されており、これが最古の表現であり、何世紀ものちに『ポポル・ヴフ』で語られる物語の先例である。
神話・物語
ヴクブ・カキシュは、金剛鸚哥の姿の魔であり、偽りの太陽神であった。輝く目を持ち、日ごと大きな木に坐してその実を食べた。
まだ太陽も月もなかった時代、ヴクブ・カキシュは自らを太陽であり月であると称した。その歯は宝石で、目は輝き、その富と美しさを誇った。
双子の英雄はこの傲慢を許さず、吹き矢で顎を撃った。ヴクブ・カキシュは木から落ちたが、フナフプーの腕を引きちぎって逃げた。
双子は老夫婦に変装し、歯の治療者と偽ってヴクブ・カキシュに近づいた。宝石の歯を白いトウモロコシの粒に取り替え、目の輝きも取り去った。力を失ったヴクブ・カキシュは死に、フナフプーは腕を取り戻した。
子ら
その子はシパクナ(山を作る者)とカブラカン(地震)であり、妻はチマルマトである。子らもまた双子に倒された。
一族が傲慢によって滅びるという構成である。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、イサパの石碑25である(先古典期)。
古典期の「主要な鳥の神」。 古典期マヤ美術に頻繁に現れる「主要な鳥の神」(プリンシパル・バード・デイティ)は、ヴクブ・カキシュの古典期の姿とみられる。世界樹の梢に留まる大きな鳥の図像である。
『ポポル・ヴフ』が18世紀の文書でありながら、その物語が二千年前の図像と対応することは、マヤ神話の連続性を示す重要な証拠である。
関わる神格・伝承
妻はチマルマト、子はシパクナとカブラカン。双子の英雄に倒された。
文化的足跡
イサパの石碑は、『ポポル・ヴフ』の記述の古さを立証する考古学的な証拠として、繰り返し論じられている。