フランシスコ会士ディエゴ・デ・ランダ(1524〜1579、のちユカタン司教)が1566年頃にまとめたユカタン報告。暦・儀礼・神々・文字・農事・住居を扱い、マヤ文字解読の出発点となった「ランダのアルファベット」を含む。16世紀ユカタンの神々について今日語られることの多くは、直接・間接にこの一書に由来する。
ただし扱いには注意がいる。ランダは1562年のマニの宗教裁判で多数の写本と神像を焼却させた当人であり、記述はキリスト教の枠組みを通した理解を含む。死後の世界を天国と地獄に二分する説明はその代表である。加えて現存するのは自筆本ではなく17世紀の抜粋写本であり、複数の手が入っている可能性が指摘されている(レスタル&チュチアク、2002年)。