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ヴィシュヴァカルマン
PLATE — विश्वकर्मा
BHARATA · ヒンドゥー神話
विश्वकर्मा

ヴィシュヴァカルマン

ヴィシュヴァカルマ · 毘首羯摩天 · 工巧天

Sailko / シカゴ美術館蔵(アンコール期、13世紀頃) CC BY 3.0

神々の建築家にして工匠神。ヴェーダでは「すべてを作る者」という形容語だったものが、後代に独立した神格となった。武器も都市も天翔ける車も彼の作とされる。

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解説

概要

ヴィシュヴァカルマン(Viśvakarmā / विश्वकर्मा)は「すべてを作る者」を意味し、神々の建築家・工匠神である。ヴェーダにおいてはもともと、特定の神を指す名ではなく、力ある神格に与えられる形容語であった。それが後代に独立した神格として自立し、インドラのヴァジュラをはじめとする武器、神々の車、都市、そして天翔ける車プシュパカまでを作った者として語られるようになる。仏典では毘首羯摩天、工巧天などと漢訳された。

神話・物語

『リグ・ヴェーダ』第10巻に五度この名が現れる。二篇の讃歌は、あらゆる方角に眼と顔と腕と足をもち、翼を具えた者として彼を描く。四面四臂のブラフマーがこの姿に似るのは偶然ではない。彼は繁栄の源、思考の速い者、見者にして祭官、言葉の主と呼ばれる。ただしヴェーダの段階で工匠の役割を担っていたのはトヴァシュトリであり、ヴィシュヴァカルマンはむしろプラジャーパティと重ねられていた。両者が同一視され、ヴィシュヴァカルマンが工匠神の名として定着するのは後代の展開である。

叙事詩とプラーナに入ると、その仕事は具体的な列挙となる。『マハーバーラタ』では天界に八方位守護神(ローカパーラ)の宮殿を建て、ドヴァーラカーの都を築く。『ラーマーヤナ』ではランカーの都が彼の作とされ、その壮麗さが繰り返し語られる。クベーラに与えられ、のちにラーヴァナの手に落ちた天翔ける車プシュパカも、聖仙ダディーチの骨から鍛えられたヴァジュラも、彼の手になるという。パラシュラーマの語るところでは、シヴァの弓とヴィシュヌの弓も彼が作った。

娘サンジュニャーが夫スーリヤの光に堪えられず去ったとき、彼は太陽の輝きを八分の一だけ削り取った。削られた光からスダルシャナ・チャクラや三叉戟など、神々の武器が作り出されたと語られる。天女ティローッタマーを造形したのも彼である。『スカンダ・プラーナ』では、プリーのジャガンナートに祀られる木像を刻んだ工匠として現れる。『ラーマーヤナ』の猿の建築家ナラは、ラーマを助けるために生まれた彼の子(あるいは化身)とされる。

図像と象徴

像容は地域差が著しいが、いずれも道具を伴う点は共通する。西インドから北西インドにかけて流布する形は、白い髭をたくわえた四臂の老賢者として表され、乗騎は白鳥(ハンサ)、玉座に坐して周囲に息子たちを従える。白鳥はブラフマーとの結びつきを示すと解される。これに対して東インドの像は対照的で、黒い口髭をもつ若く筋骨たくましい男として造られ、息子たちを伴わず、乗騎は象である。象はインドラやブリハスパティとの関係を示唆する。同じ神が、地域の職人集団の自己像に応じて異なる姿を与えられている。

系譜と関係

出自は文献ごとに異なる。『ニルクタ』とブラーフマナ文献ではブヴァナの子、『マハーバーラタ』と『ハリヴァンシャ』ではヴァス神群の一柱プラバーサとヨーガシッダーの子、プラーナではヴァーストゥあるいはブラフマーの子とされる。『ヴィシュヌ・プラーナ』は、母をブリハスパティの姉妹ヴァラストリーとする。妻は天女グリターチー。娘はバルヒシュマティー、サンジュニャー、チトラーンガダーの三人で、ほかに五人の息子がいる。トヴァシュトリと同一視される文脈では、インドラに討たれるヴィシュヴァルーパの父ともされる。

トヴァシュトリとの関係は、この神を理解する要である。ヴェーダの工匠神はトヴァシュトリであり、ヴィシュヴァカルマンは形容語ないしプラジャーパティの一相であった。両者が重ね合わされた結果、ヴェーダ以来の工匠神の職掌がヴィシュヴァカルマンの名のもとに引き継がれた。

文化的足跡

『ヴィシュヴァカルマ・プラカーシャ』『アパラージタプリッチャー』『ヴァーストゥ・サングラハ』など、多くのシルパ・シャーストラ(工匠の技法書)が彼の名を冠して伝わる。北インド系の建築様式はヴィシュヴァカルマ様式と呼ばれ、南インド系はアスラの工匠マヤの名で呼ばれる。

『ブラフマヴァイヴァルタ・プラーナ』は、彼と天女グリターチーを起点として、花師・貝細工師・織工・金工・銅工・鍛冶・大工・石工・陶工・絵師といった職人集団の系譜を説く。南インドでは大工・鍛冶・金工・銅工・石工の五つを合わせてヴィシュヴァカルマと総称する。今日でもインド各地の工場や作業場で、機械と技術の守り神として祀られており、9月17日ないし18日のヴィシュヴァカルマ・プージャーが年中行事となっている。作例は南アジアを越えて広がり、アンコール期のカンボジアにも彼の像が残る。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

収載データなし
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資料

Wikidata
Q61078183 — 骨格データの出典
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