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ドラウパディー
PLATE — द्रौपदी
BHARATA · ヒンドゥー神話
द्रौपदी

ドラウパディー

クリシュナー · パーンチャーリー · ヤージュニャセーニー

ラージャ・ラヴィ・ヴァルマ(1888〜90年頃), Public domain PUBLIC DOMAIN

パーンダヴァ五兄弟共通の妻。祭火から生まれ、骰子賭博の場での辱めが大戦の直接の引き金となった。南インドでは女神として祀られる。

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解説

概要

ドラウパディー(Draupadī / द्रौपदी)は『マハーバーラタ』に登場する女性で、パーンダヴァ五兄弟共通の妻である。パンチャーラ王ドルパダの娘で、双子の兄にドリシュタデュムナがある。肌が黒かったためクリシュナー(色黒の女)とも呼ばれた。骰子賭博の場で受けた辱めがクルクシェートラの戦いの直接の引き金となり、叙事詩の展開を決定づける。タミル・ナードゥをはじめ南インドでは村の女神として祀られ、火渡りの祭が今日も営まれている。

神話・物語

誕生からして尋常でない。父ドルパダは、旧友であったドローナに友情を否定され国土の半ばを奪われた恨みから、ドローナを殺せる子を得るための祭祀を行った。祭火のなかからドリシュタデュムナが現れ、祭壇からはドラウパディーが現れたという。生まれたとき「この女によってクシャトリヤは滅亡に瀕し、神々はその目的を遂げるであろう」という声が響いたと語られる。

父が開いた婿選びでは、誰も引けぬ強弓を引き絞って的を射抜いたアルジュナが彼女を得た。ところが持ち帰った五兄弟が「得たものです」と母クンティーに告げたところ、托鉢の施物と思った母が「みなで分かちなさい」と答えてしまう。母の言葉を偽りにできぬという理由から、彼女は五人共通の妻となった。この一妻多夫については叙事詩自身が繰り返し問答を設けており、聖仙ヴィヤーサは前世の因縁——シヴァに五度「よき夫を」と願った娘の生まれ変わりであること、五兄弟がかつてインドラであった者たちの転生であること——を説いて父ドルパダを納得させたとされる。

物語の転回点は骰子賭博の場面である。ユディシュティラは自らと弟たちを失ったのち、妻までを賭けて敗れた。ドゥフシャーサナは月経のため部屋にこもっていた彼女の髪を掴んで集会場へ引き立て、「奴隷女」と罵り、衣を剥ぎ取ろうとした。カルナはこの嘲りを煽り、ドゥルヨーダナは自らの左腿を見せる侮辱の仕草をした。居並ぶ長老たちは沈黙した。彼女はその場で、自分自身を失った者に妻を賭ける権利があったのかと問う。誰も答えられなかったこの問いが、叙事詩における法(ダルマ)の議論の核をなす。ビーマがドゥフシャーサナの胸を裂きドゥルヨーダナの腿を砕くと誓ったのはこのときであり、彼女は髪を結わぬまま復讐の日を待った。

図像と象徴

近世以降の絵画では、衣を剥がれようとする場面でクリシュナの加護により布が尽きることなく伸び続ける「衣の奇跡」が繰り返し描かれる。ただしこの挿話は批判校訂版の本文には見えず、後代に加えられたものとされる。南インドのドラウパディー・アンマン寺院では、王妃としての姿と、憤怒の女神としての姿の双方が造像される。祭火から生まれたという出自にちなみ、彼女の象徴は火である。

系譜と関係

父はパンチャーラ王ドルパダ、双子の兄はドリシュタデュムナ。夫は五兄弟で、それぞれとの間にプラティヴィンディヤスタソーマ、シュルタキールティ、シャタニーカ、シュルタセーナをもうけた。子らはいずれも戦の最終夜にアシュヴァッターマンの襲撃で命を落とす。ヴィヤーサは彼女を女神シュリー(ラクシュミー)の転生とし、南インドの信仰ではカーリードゥルガーの相と重ねて理解される。

文化的足跡

タミル・ナードゥとその周辺には、彼女を主神とするドラウパディー・アンマンの寺院が数百を数える。年ごとの祭では『マハーバーラタ』が街頭劇テールクートゥとして十八日間にわたって演じられ、最終日には燠火の上を渡る火渡りが行われる。参加者は、髪を結い直す彼女の誓いの成就を身体で再現するのだと語る。近現代のインドでは、集会の場で権利を問うた女性として文学や演劇にしばしば取り上げられ、その読み替えは今も続いている。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q1057886 — 骨格データの出典
Commons
Draupadi — 図像カテゴリ