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バララーマ
PLATE — बलराम
BHARATA · ヒンドゥー神話
बलराम

バララーマ

バラデーヴァ · バラバドラ · ハラダラ

The British Museum (2007,3005.33), Public domain PUBLIC DOMAIN

クリシュナの兄。鋤を武器とする農耕の守護神で、ヴィシュヌの化身にも蛇王シェーシャの化身にも数えられる。プリーの三体一組ではバラバドラと呼ばれる。

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解説

概要

バララーマ(Balarāma / बलराम)は、クリシュナの兄にあたるヒンドゥーの神である。名は「力あるラーマ」を意味し、鋤(ハラ)を武器とすることからハラーユダ、ハラダラの名でも呼ばれる。農耕と農民の守護神としての性格が最も古く、アヴァターラの系列に組み込まれたのはそれより後の展開である。オリッサのジャガンナート信仰では、バラバドラの名で三体一組の一角を占める。

神話・物語

誕生譚は『ハリヴァンシャ』『バーガヴァタ・プラーナ』などが伝える。マトゥラーの王カンサは、従妹デーヴァキーの第八子に殺されるという予言を恐れ、生まれた子を次々に手にかけた。七人目として宿ったバララーマは、ヴィシュヌの計らいによってデーヴァキーの胎からヴァスデーヴァの第一夫人ローヒニーの胎へ移されたという。この「引き移された者」という含意から、サンカルシャナの名が説かれる。誕生後は牧童の長ナンダの家で、弟クリシュナとともに育った。

カンサが差し向けた驢馬の魔物デーヌカ、力士プララムバやムシュティカを倒すのはバララーマの働きであり、クリシュナがカンサを討つ場面でも将を討ち取っている。鋤は武器であると同時に土木の道具でもあった。ヤムナー河の流れを引いてヴリンダーヴァナへ水を通し、ハスティナープラの都をガンガーへ引きずり込んだとも語られる。荒地を耕地に変える力が、そのまま神話の中で発揮されている。

マハーバーラタ』では、棍棒術の師としてカウラヴァ方のドゥルヨーダナパーンダヴァ方のビーマの双方を教えた。そのためクルクシェートラの戦いでは両陣営に義理を負って中立を保ち、甥プラデュムナらと巡礼に出て、最終日にだけ戦場へ戻る。ビーマが作法に反してドゥルヨーダナの腿を打ち砕いたとき、バララーマは弟子を討たれた怒りからビーマを殺そうとしたが、クリシュナに制止された。晩年、ヤーダヴァ族が同族争いで滅び、クリシュナが世を去ったのち、彼は海辺で瞑想に入って地上を去ったとされる。その口から白い大蛇が抜け出たという伝えは、彼の本体を蛇王シェーシャとする理解に結びつく。

図像と象徴

図像は化身説より古く、前2世紀まで遡る。マトゥラー近郊やトゥマインの出土像は、鋤(ハラ)と杵(ムサラ)を執る姿を示し、頭上にはナーガの鎌首が笠状に広がる。インド・グリーク王アガトクレスが前185〜170年頃に発行した貨幣では、片面に棍棒と鋤を持つバララーマ=サンカルシャナ、もう片面に法螺貝と輪宝を持つヴァースデーヴァ=クリシュナが刻まれる。パキスタン北西部チラースに残る1世紀の刻画でも、二人のうちバララーマのほうが大きく彫られており、初期には兄が弟より上位に置かれていたことがうかがえる。

後代の絵画では、色黒のクリシュナと対をなす色白の肌で描かれる。青い衣、結い上げた髷、耳環と腕環、森の花の環が定型で、鋤は肩に担がれる。大英博物館が所蔵する1820年頃のインド絵画は、この型を端的に伝える一枚である。

プリーのジャガンナート寺院では、ニームの木を粗く刻んだ三体の像のうち、白い顔・半円形の頭部・アーモンド形の目をもつものがバラバドラである。丸い目と平らな頭部をもつ黒いジャガンナート、黄色いスバドラーと並び、三体はいずれも手足をもたない抽象的な形をとる。

系譜と関係

父はヴァスデーヴァ、母はローヒニー。育ての親はナンダとヤショーダーで、弟にクリシュナ、妹にスバドラーがいる。妃はレーヴァティーで、ニシャタとウルムカの二子をもうけた。

位置づけは伝統によって割れる。『バーガヴァタ・プラーナ』はシェーシャの分身と説き、ヴィシュヌが横たわる寝床そのものが兄として先に降ったとする。一方でヴィシュヌの第八化身に数える伝えもあり、ジャヤデーヴァ『ギータ・ゴーヴィンダ』(1200年頃)では第九化身の位置に置かれる。ダシャーヴァターラの第九をブッダとするか、バララーマとするかは学派によって異なり、ブッダを化身と認めない立場ではバララーマが代わりに立てられる。いずれにせよ、この化身論はヴェーダ文献には見えない。ヴリシュニ族の英雄としての独立した崇拝が先にあり、化身の枠組みへの編入はクシャーナ朝期以降の整理である。

文化的足跡

ジャイナ教では、バラデーヴァ(バラバドラ)として六十三人の偉人(シャラーカープルシャ)に数えられ、九組の三人組の第九にあたる。非暴力を守る兄バラデーヴァと、それを破らざるをえない弟ヴァースデーヴァという役割分担が、ジャイナ側の語りでは明確である。マトゥラー周辺には初期ジャイナ教徒の農民が彼を祀った痕跡が多く残る。中インドのサーンチー周辺の仏教遺跡からも紀元前後の作例が出土しており、宗派の枠を越えて広く受け入れられた農耕神であったことがうかがえる。11世紀ジャワの『カカウィン・バーラタユッダ』にはバラデワの名で登場する。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

デーヴァキー
कृष्ण
クリシュナ
兄弟姉妹
बलराम
バララーマ
ヒンドゥー神話
レヴァティ
配偶者
デーヴァキー
बलराम
バララーマ
ヒンドゥー神話
レヴァティ
配偶者
収載データなし
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資料

Wikidata
Q1061606 — 骨格データの出典
Commons
Balarama — 図像カテゴリ