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PLATE — ἌΔΡΑΣΤΟΣ
HELLAS · ギリシア神話
ἌΔΡΑΣΤΟΣ

アドラーストス

アドラストス · Adrastos · Adrastus

ギリシア神話のアルゴス王。テーバイ攻めの七将を召集し、ただ一人生きて帰った。十年後のエピゴノイの遠征では息子を失い、悲嘆のうちに没した。

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解説

概要

アドラーストス(Ἄδραστος / Adrāstos)は、アルゴス王でテーバイ攻めの七将の召集者である。名は「逃れられぬ者」と解されるが、七人のうち唯一この遠征から生きて帰った人物でもある。

彼の役どころは指導者というより、他人の事情に巻き込まれ続ける仲裁者である。婿たちの祖国を取り戻すという私的な約束が国家の遠征に膨れ上がり、最後は自分の息子を失って終わる。

神話・物語

ある夜、王宮で二人の亡命者が争っていた。テーバイを追われたポリュネイケースと、カリュドーンを追われたテューデウスである。二人の楯には獅子と猪が描かれていた。「娘を獅子と猪に嫁がせよ」というデルポイの神託を思い出した彼は、二人を引き分け、娘アルゲイアーデーイピュレーをそれぞれに与える。そして婿たちを祖国へ戻すと約束した。

まずポリュネイケースのためにテーバイ遠征が組まれる。義弟の予言者アムピアラーオスは、自分を含めアドラーストス以外の全員が死ぬと予見して反対したが、ハルモニアーの首飾りに買収された妻エリピューレーの裁定によって参戦させられた。

途中ネメアーで幼子オペルテースが蛇に噛まれて死ぬ。これを不吉な徴と読んだアムピアラーオスの言葉のもとに競技祭が開かれ、彼は競馬で勝った。乗っていたのはアレイオーン——デーメーテールポセイドーンとの間に生んだ神馬で、ヘーラクレースから譲り受けたものである。テーバイでの敗走のとき、彼が一人逃れられたのはこの馬の速さによる。

生還した彼は、テーバイ王クレオーンがアルゴス勢の埋葬を禁じたと聞いてアテーナイへ赴き、テーセウスの助けを得て遺体を引き取った。エウリピデス『嘆願する女たち』が扱うのはこの場面である。

十年後、七将の子たち(エピゴノイ)がテーバイを陥落させたとき、彼の息子アイギアレウスが討たれた。父たちの世代でただ一人生き残った彼は、子たちの世代でただ一人死んだ息子を悼み、悲嘆のうちに没した。生き残ることがそのまま罰になっている。

図像と象徴

彼を単独で示す標識はなく、名を伴う確実な古代の作例も知られていない。七将を描く壺絵に加わることはあるが、画面の主役になるのは城壁に取りつくカパネウスや、地に呑まれるアムピアラーオスといった劇的な最期を持つ者たちであった。本ページに主画像を置いていないのはこのためである。

シキュオーンには彼を主人公とする「悲劇的合唱」が古くから行われていたとヘーロドトスは記す。前6世紀の僭主クレイステネースがこれをディオニューソスに移したという記述は、ギリシア悲劇の起源を語る資料として繰り返し引かれてきた。

系譜と関係

父タラオス、母リューシマケー。兄弟にプローナクスメーキステウスアリストマコス、そして妹エリピューレー。妻アムピテアーとの子はアルゲイアー、デーイピュレー、アイギアレイア、アイギアレウス、キュアニッポス。

婿はポリュネイケースとテューデウス。娘アイギアレイアの夫ディオメーデース——テューデウスの子——がアルゴスの王座を継いだ。

文化的足跡

シキュオーンの英雄祭祀のほか、アルゴスにも彼の祭祀があった。敗軍の将が英雄として祀られる例であり、勝利ではなく遠征そのものが記憶の対象になっていたことを示している。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q223152 — 骨格データの出典