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スカジ
PLATE — SKAÐI
NORÐR · 北欧神話
SKAÐI

スカジ

スカディ · スカーディ · スカゼ

Carl Fredrik von Saltza/彫版 Ludvig Bernhard Hansen(1893年) PUBLIC DOMAIN

北欧神話の山と狩りの女神。巨人シャツィの娘で、父を殺された償いを求めて武装して神々のもとへ乗り込み、足だけを見て夫を選んだ。

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解説

概要

スカジ(Skaði)は、北欧神話の女神である。巨人シャツィの娘でありながら、アース神族の女神に数えられる。弓による狩り、スキー、冬、そして山を領分とし、エンドゥルグズ(「スキーの神」)、エンドゥルディース(「スキーのディース」)と呼ばれる。

名の由来は定まらない。ゴート語 skadus、古英語 sceadu、古高ドイツ語 scato(いずれも「影」)と同系とみて、スカンディナヴィア(Scadin-avia)の第一要素と結びつける説がある。ジョン・マッキネルは、この語源が正しければ、スカジはもともとスカンディナヴィアという土地の人格化か、冥界に関わる存在だったことになると述べる。ジョルジュ・デュメジルは逆に、地名のほうが先で女神の名がそこから出たとみた。アイルランドのエリウ——島の名から出た女神——を並行例に挙げている。

もう一つの説は、古ノルド語 skaði(害、損傷)に結びつける。英語の scathe と同根の語である。

神話・物語

中心となるのは、父の死の償いをめぐる物語である。『詩語法』でブラギがエーギルに語るところによれば、巨人シャツィが神々に殺されたのち、その娘スカジは兜と鎖帷子と「戦のあらゆる武器」を身につけてアースガルズへ乗り込んだ。神々は償いを申し出る。条件は二つあった。夫を神々のなかから選ばせること。ただし足だけを見て選ぶこと。

彼女はいちばん美しい足を選び、「これを選ぶ。バルドルに醜いところなどあるまい」と言った。しかしその足の持ち主はニョルズだった。

もう一つの条件は、自分を笑わせることである。彼女はそれを不可能だと考えていた。ロキは縄の一端を牝山羊の顎鬚に、もう一端を自分の睾丸に結びつけ、山羊と引き合って双方が悲鳴を上げた。ロキがスカジの膝の上に落ちたとき、彼女は笑う。最後にオーディンがシャツィの両眼を取って天へ投げ上げ、二つの星にした。

結婚は続かなかった。『ギュルヴィたぶらかし』によれば、スカジは父の館スリュムヘイムに住みたがり、ニョルズは海の近くを望んだ。九夜ずつ交互に暮らすと取り決めたが、山から戻ったニョルズは、白鳥の歌のあとでは狼の吠え声が耐えがたく、たった九夜が長すぎたと嘆く。スカジのほうは、海鳥の騒ぎで眠れない、朝ごとに海から来るカモメに起こされる、と答えた。二人は別れ、彼女は山へ帰る。

『ロキの口論』では、彼女はロキに、間もなく神々がおまえを息子の腸で鋭い岩に縛りつけるだろうと告げる。ロキは、シャツィを殺したとき自分が真っ先に手を下したのだと言い返した。詩の末尾の散文では、縛られたロキの顔の上に毒蛇を据えるのがスカジである。妻シギュンが器で毒を受け止め、器を空けるあいだに毒が顔へ落ちる。ロキが身をよじるたびに地が震える——地震の起源として語られる場面だが、その仕掛けを作ったのは彼女である。

ヘイムスクリングラ』の『ユングリング家のサガ』は、これを人間の王家の由来として語り直す。スカジはニョルズと結婚したが交わろうとせず、のちにオーディンと結婚して多くの子を儲けた。名が伝わるのはノルウェー王セーミングだけである。

図像と象徴

異教期の造形は知られていない。彼女の標識は装備である。兜と鎖帷子をまとって単身アースガルズへ乗り込む姿、弓、そしてスキー。北欧神話の女神のうち、武装して神々の前に立ち、条件を提示して呑ませるのは彼女だけである。償いを受け取る側でありながら、交渉の主導権を握っている。

もう一つの標識は山である。婚姻の破綻が、愛情や裏切りではなく住む土地の食い違いだけを理由とする点に、この神格の性格がよく出ている。彼女は海辺で眠れず、山へ帰った。

本サイトが掲げるのは、フレドリク・サンデル版『エッダ』(1893年)に収められた図版で、原画はカール・フレドリク・フォン・サルツァ、彫版はルズヴィグ・ベルンハルド・ハンセンによる。兜をかぶり、弓と箙を負った姿に描かれている。

系譜と関係

父は巨人シャツィ。『ヒュンドラの歌』は、シャツィが「射ることを好んだ」こと、スカジがその娘であることを伝える。夫はニョルズ、のちに——『ユングリング家のサガ』では——オーディン。『スキールニルの旅』の散文序では、フレイフレイヤの継母の位置に置かれる。

ロキとの関係は特別である。彼女を笑わせたのもロキなら、シャツィを殺した張本人だと言い放つのもロキであり、その顔の上に毒蛇を据えるのが彼女である。ジョン・リンドウは、山羊の挿話に去勢の含意と、女神を笑わせる儀礼の反映を読む。

スキーの神ウルとの結びつきを説く議論がある。両者ともスキーに関わり、その名を含む地名がスウェーデンに集中するためである。一方、スカジという語形は男性名詞とも解しうるため、もともと男性神だったのではないかとする説もある。『ヴォルスンガ・サガ』第一章に現れるスカジは実際に男性で、雪の吹き溜まりに埋められた奴隷ブレジの主人として語られる。イェシー・ビョックは、この挿話が失われた神話に由来する可能性を指摘している。

ヒルダ・エリス・デイヴィッドソンは、彼女の信仰がノルウェー北部のホーロガランに栄えたのではないかと推測した。スキー・弓・狩りという特徴がサーミの生活と重なり、ニョルズとの別離をヴァン神族の信仰との分岐の反映とみる読みである。

文化的足跡

スカンディナヴィアの一部の地名は彼女の名を含む。ただしそれが女神に由来するのか、地名のほうが先なのかは、まさに語源論争の争点であって、地名の存在は決め手にならない。

19世紀以降の挿絵と絵画は、足だけを見て夫を選ぶ場面と、山へ帰る場面を好んで描いた。現代の幻想文学やゲーム作品にも、弓と冬を象徴する女神としてしばしば登場する。原典の彼女は、笑わない女神ではなく、笑わされたうえで自分の条件を通した女神である。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

スィアチ
SKAÐI
スカジ
北欧神話
NJǪRÐR
ニョルズ
配偶者
スィアチ
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スカジ
北欧神話
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資料

Wikidata
Q244032 — 骨格データの出典
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