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ロキ
PLATE — LOKI
NORÐR · 北欧神話
LOKI

ロキ

ロケ · Loptr · Lopt

The original artist who made the Gosforth Cross is unknown. Reproduction by Julius Magnus Petersen (1827 – 1917). PUBLIC DOMAIN

北欧神話のトリックスター。巨人の血を引きながらアース神族に列なる変身自在の狡知の神。神々を助けもし陥れもし、バルドルの死を招いてラグナロクの破滅へと導く。

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解説

概要

ロキ(Loki)は、北欧神話に語られる狡知とトリックの神である。父を巨人ファールバウティ、母をラウフェイとし、その血は神々の敵たる巨人(ヨトゥン)に連なるが、オーディンと義兄弟の契りを結んでアース神族に列なった。善悪のいずれとも決めがたい両義の存在で、変身自在の知略によって、あるときは神々を窮地から救い、あるときは災いの淵へと突き落とす。

神話・物語

ロキの物語はエッダ——13世紀アイスランドの散文・韻文の二つのエッダ——に伝わる。彼はしばしば神々に難題をもたらしては、その才知で切り抜けさせる。牝馬に化けて名馬スレイプニルを産み、トールの鎚をめぐる駆け引きに知恵を貸すなど、その悪戯は神々に宝と危機の双方をもたらした。

だが決定的な転回は、バルドルの死である。あらゆるものがバルドルを傷つけぬと誓うなか、ただ一つ見落とされたヤドリギを、ロキは知る。彼はそれを矢に仕立て、盲目の神ヘズをそそのかして投げさせ、最愛の神を討たせた。さらに冥界からの帰還をも妨げたロキに、神々の怒りは激しく、彼は我が子の腸を鉄と化した縛めで岩に繋がれ、頭上の蛇が滴らす毒に苦しむ身となった。妻シギュンが器を掲げて毒を受けとめるが、器を空けるあいだに滴る毒がロキを苛み、その身悶えが地を揺るがすという。この縛めは永遠ではない。

図像と象徴

ロキを主題とする古い図像は多くないが、本サイトが掲げるゴスフォース十字架(10世紀イングランド)の一場面は、縛められたロキと、器を掲げる妻シギュンを刻んだ稀な例である。北欧の伝承にあってロキを際立たせるのは、その姿の定まらなさ——牝馬、鮭、鷹、蝿、老女へと自在に変ずる変身の力であり、名の語源すら定説を見ない。火と結びつける俗説もあるが、その根拠は確かでない。

系譜と関係

巨人の娘アングルボザとのあいだに、ロキは北欧神話でも名高い三つの怪異——巨狼フェンリル、世界を取り巻く大蛇ヨルムンガンド、冥界の女王ヘル——をもうけた。神々は幼いフェンリルを魔法の縛めで拘束し、ヨルムンガンドを海へ、ヘルを死者の国へと退けたが、彼らはいずれも終末の日に神々を襲う定めを負う。妻シギュンとのあいだにはナルヴィらの子がある。

文化的足跡

ロキはラグナロク——神々の黄昏——において縛めを解き、巨人らを率いて神々に牙をむき、番人ヘイムダルと相討ちに斃れると予言される。近年では映画やゲーム、コミックにおいて人気の登場人物となったが、その造形——たとえばトールの弟とする設定——は近代創作によるものであり、原典のロキ像とは異なる。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

ファールバウティ
ラウフェイ
LOKI
ロキ
北欧神話
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資料

Wikidata
Q133147 — 骨格データの出典
Commons
Loki — 図像カテゴリ