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フフルンス
PLATE — FUFLUNS
ETRUSCAN · エトルリア神話
FUFLUNS

フフルンス

プフルンス · フフルンス・パキエス · パハ

Sailko CC BY 3.0

エトルリアの草木と葡萄酒の神。ギリシアのディオニューソス、ローマのリーベルにあたり、母セムラとの関係が独特に描かれる。

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解説

概要

フフルンス(エトルリア語 fufluns、プフルンスとも)は、エトルリア神話で草木・葡萄酒・健康と、あらゆるものの生長を司る神である。ギリシアのディオニューソス、ローマのリーベルにあたり、そのためにフフルンス・パキエス、あるいはパハとも呼ばれた。ティニアセムラの子。ポプローニア(エトルリア語フフルナ、ププルナ)で崇められ、この町の名はこの神に由来する。

ピアチェンツァの肝臓には二度その名が現れ、十六の天区を司る神々のうち九番目に置かれている。

神話・物語

物語はディオニューソスと多くを共有する。誕生譚も同じ型で、身重のセムラがティニアの雷に打たれて死に、ティニアが胎児を自らの腿に縫い込んで産み直す。

しかしエトルリアの図像は、その先を独自に展開させた。死んだはずのセムラが、成人したフフルンスと並んで繰り返し描かれるのである。母の復活か不死化かを想定しなければ説明がつかない。さらにその抱擁は、エトルリア美術で恋愛の関係を示すために用いられる型で描かれることがある。母子の関係が、ギリシアの筋には見られない色を帯びている。

アレアタ(ギリシアのアリアドネー)との関係を描いた鏡も残る。テーセウスに見捨てられた娘をフフルンスが見いだして妻とするという筋自体はギリシアのままだが、その鏡にはギリシアの物語に登場しない人物が加わる。カストゥルカストール)、エイアスン(イアーソーン)と呼ばれる男、そして愛を人格化したアミントという小さな有翼の像である。エイアスンとフフルンスのあいだにアレアタをめぐる何らかの対立があったことを示すが、その物語はもはや伝わらない。図像だけが残り、話が失われた例である。

図像と象徴

髭のない若者として描かれるのが通例で、まれに髭のある年長の男として表される。テュルソス、サテュロスマイナス、そして邪を退ける意匠を伴う。ベルリン旧博物館が蔵する前350年ごろの銅鏡は、この神の頭部を大きく刻んでいる。

アプル(アポローン)とは兄弟として、母セムラとは組み合わせて描かれることが多い。それらとの関わりのなかで、フフルンスは冥界に属する神、魂を導き守る者としても捉えられた。純粋にエトルリア固有の女神カタとの結びつきも知られている。葡萄酒の神が冥界に足を掛けているという構図は、ギリシアのディオニューソス像にも通じるが、エトルリアではより明示的である。

系譜と関係

父はティニア、母はセムラ。兄弟にアプル。妻はアレアタ。ローマではリーベルとして受け入れられたが、その祭儀はディオニューソス的な熱狂の影響を強く受けて大きく変質した。ローマのバッカナーリアが国家の取り締まりを受けたのは、その変質の帰結でもある。

文化的足跡

ポプローニア——現在のイタリア、トスカーナ州の町ポプローニア——の名は、この神の名を継いでいる。エトルリアの神のうち、地名として今日まで残ったものは少なく、マントゥスとマントヴァの関係と並ぶ例にあたる。葡萄酒の神としての性格は、リーベルを経てローマの葡萄栽培の宗教に流れ込んだ。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
ディオニューソス ギリシア神話 同一視
誕生譚(セムラ=セメレー)を含め物語の多くを共有する。ただし死後のセムラが成人フフルンスと並んで描かれる点など、エトルリア独自の展開がある。
リーベル ローマ神話 同一視
フフルンス・パキエス(パハ)の呼称が示すとおり、ローマのリーベルと同一視された。ローマでの受容後、その祭儀はディオニューソス的な熱狂の影響で大きく変質した。
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資料

Wikidata
Q613010 — 骨格データの出典
Commons
Fufluns — 図像カテゴリ