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ウーラノス
PLATE — ΟΥ̓ΡΑΝΌΣ
HELLAS · ギリシア神話
ΟΥ̓ΡΑΝΌΣ

ウーラノス

ウラノス · ウラヌス

Giorgio Vasari PUBLIC DOMAIN

ギリシア神話の原初の天空神。ガイアがひとりで生み、のちその配偶者としてティーターン、キュクロープス、ヘカトンケイルをもうけた。子をガイアの内に押し込めたため、末子クロノスに金剛の鎌で去勢された。天王星の名の由来。

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解説

概要

ウーラノス(Οὐρανός)は、ギリシア神話における天空の神であり、世界の初めに現れた原初神である。その名はそのまま「天」を意味する。大地の女神ガイアの子にして配偶者となり、ティーターン神族の父となった。

神話・物語

ヘーシオドス『神統記』によれば、ガイアはまず自分と等しい大きさの星空ウーラノスを、ひとりで生んだ。やがてウーラノスはガイアと交わり、クロノスをはじめとする十二のティーターン神族、隻眼のキュクロープス、百手のヘカトンケイルをもうけた。しかしウーラノスは子らを憎み、生まれるそばからガイアの内に押し込めた。

苦しんだガイアは金剛(アダマス)の大鎌を作り、子らに父への反逆を促す。応じたのは末子クロノスであった。クロノスは待ち伏せて父を去勢し、切り取った男根を海へ投げた。大地に滴った血からは復讐の女神エリーニュス、巨人ギガース、トネリコの精メリアイが生まれ、海に落ちた男根の泡からはアプロディーテーが生じた。ウーラノスは子らを「ティーターン」と呼び、その報いがのちに来ると告げた。のちにウーラノスとガイアは、クロノスもまた自分の子に倒されるとクロノスに告げている。

出自には異伝もある。失われた叙事詩『ティーターノマキアー』ではアイテールの子とされ、オルペウス教の文書ではニュクスとパネースの子とされる。キケローは、ローマの天空神カエルスをアイテールとディエース(昼)の子とする。

図像と象徴

古典期にはウーラノスに直接捧げられた祭祀は残っておらず、ギリシアの壺絵の主題にもほとんど現れない。ペルガモンの大祭壇の巨人族との戦いの浮彫には、髭をたくわえ翼をもち、剣で巨人と戦う姿で刻まれている。後世の絵画では、クロノスによる去勢の場面が主題となった。本サイトが掲げるのは、ジョルジョ・ヴァザーリの絵である。

大理石の浮彫で、大きな翼を広げ衣をまとった神が身をひねって戦う姿
巨人族との戦いに加わる有翼のウーラノス(ペルガモンの大祭壇の浮彫、前2世紀、ベルリン・ペルガモン博物館)Miguel Hermoso Cuesta / CC BY-SA 4.0 — Wikimedia Commons

系譜と関係

母にして妻はガイア。子はクロノス・レアーら十二のティーターン神族、キュクロープス、ヘカトンケイル。去勢の血からエリーニュス、ギガース、メリアイが、泡からアプロディーテーが生まれた。孫にゼウスらオリュンポスの神々がいる。ローマ神話では天空神カエルスと同一視された。

フルリの神話では、天空神アヌの性器を子のクマルビが噛み切り、吐き出された神々のひとりテシュブがのちにクマルビを退ける。天空神が子に去勢され、その子がまた子に倒されるという筋は、ウーラノス、クロノス、ゼウスの継承とよく比べられる。

文化的足跡

1781年にウィリアム・ハーシェルが発見した惑星は、はじめ国王ジョージ3世にちなんで「ゲオルギウム・シドゥス」と名づけられた。これに対してヨハン・ボーデが「ウラヌス」を提案し、19世紀半ばに定着した。ローマ名をもつほかの惑星と異なり、天王星だけがギリシアの神の名を負っている。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
カエルス ローマ神話 同一視
interpretatio romana。ラテン語文献はギリシアのウーラノスの位置にこの名を置き、サートゥルヌスによる去勢神話もカエルスの名で語り直される。ただしローマ市内に固有の祭祀は確認されておらず、ギリシアからの受容とみる説と、夜の雷神スンマヌスとの関係から純ローマ的とみる説がある。

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

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資料

Wikidata
Q79999 — 骨格データの出典
Commons
Uranus (mythology) — 図像カテゴリ