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レギン
PLATE — REGINN
NORÐR · 北欧神話
REGINN

レギン

レギン · レギンス · レーギン

ラムスンドの刻画(Sö 101)部分/撮影: Bengt A. Lundberg, スウェーデン国立文化財庁 CC BY 2.5

ゲルマンの英雄伝説に登場する鍛冶。竜となった兄ファフニールを討たせるためシグルズを養育し、剣グラムを鍛えたが、裏切りを見抜かれて首を落とされた。

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解説

概要

レギン(Reginn)は、ゲルマンの英雄伝説に登場する鍛冶である。フレイズマルの子で、竜となったファフニールと、川獺の姿で殺されたオトルの兄弟にあたる。英雄シグルズの養父となり、剣グラムを鍛えて竜退治へ送り出すが、最後は自らその剣で首を落とされる。

種族については資料が割れる。『古エッダ』のドヴェルガタルは、レギンをドヴェルグの一人として名を挙げる。『レギンの言葉』は「フレイズマルの子レギンは、誰よりも手わざに優れ、背丈はドヴェルグほどであった。賢く、酷薄で、魔術に通じていた」と記す。一方『ファフニールの言葉』では、レギン自身が兄を「古き巨人」と呼ぶ。同じ一族が、ある詩ではドヴェルグ、別の詩では巨人とされている。

登場する物語

発端は神々の過失である。オーディンロキヘーニルの三神が、川獺に化けていた弟オトルを誤って殺した。父フレイズマルは、毛皮を埋め尽くすだけの黄金を償いとして要求する。ロキは滝に棲むドヴェルグのアンドヴァリから財宝を奪い、指輪アンドヴァラナウトまで取り上げた。アンドヴァリはその黄金に、持ち主すべてを滅ぼす呪いをかける。

呪いはただちに働く。ファフニールは分け前を求めて父を殺し、黄金を独り占めして荒野へ去り、竜となった。レギンには何も渡らない。彼は王の鍛冶となり、預けられたシグルズの養父となって、諸国の言葉、競技、盤上遊戯、そしてルーンを教えた。

『ヴォルスンガ・サガ』は、彼が兄弟のうち唯一、鉄も銀も金も扱えたと記す。美しく実用にかなう品を数多く作ったという。

しかし彼はシグルズを唆しはじめる。まず、王国での立場をなじって馬をねだらせた。シグルズが森で老人の助言に従い、スレイプニルの血を引く馬グラニを選び取ったのは、この一件である。次に唆したのが、兄ファフニールの殺害だった。

剣は二度折れた。レギンが鍛えた剣を金床に打ちつけると、いずれも砕けたのである。三度目に、シグルズが父シグムンドの折れた剣グラムの破片を持ち込むと、鍛え直された剣は金床を土台まで断ち割った。流れに置いた羊毛が、水流に押されるだけで真っ二つになったという。

竜を討ったシグルズが次にどうすべきかを問うと、レギンは兄の心臓を抉り出し、焼いて自分に食わせろと命じて眠った。串で焼いていたシグルズは、煮え具合を確かめようとして指を火傷し、思わずしゃぶる。竜の血が舌に触れた瞬間、そばの鳥たちの声が言葉として聞こえた——レギンがおまえを殺して黄金を奪うつもりだ。シグルズはグラムを抜き、養父の首を落とした。

図像と象徴

彼は、ゲルマンの伝承のなかで最も多く彫刻に残された人物の一人である。シグルズ図像と総称される11〜13世紀の一群には、剣を鍛えるレギンと、首を落とされて鍛冶道具の散らばるなかに横たわるレギンが、繰り返し現れる。

本サイトが掲げるのは、スウェーデン・セーデルマンランドのラムスンドの刻画(Sö 101、11世紀前半)の一部で、鎚と鞴と火挟みに囲まれ、頭部を失って倒れた鍛冶の姿である。同じ岩には、シグルズが下から竜を刺し、心臓を焼き、指をしゃぶり、鳥が木に止まる場面が一続きに彫られている。ノルウェーのヒュレスタード木造教会の門柱(12〜13世紀)にも、鞴を踏み、剣を鍛え、そして首を落とされるレギンが並んでいる。

象徴として際立つのは、道具である。彼を示す標識は武器ではなく、鎚と鞴と金床にほかならない。剣を作る者が、その剣で斃される。物語のなかで彼が唯一手を下せなかったのが、自分の企てだったという構図になっている。

もう一つは、養育という関係である。北欧の伝承において養父子の絆は血縁に準じる重みを持つ。レギンはその関係を最初から復讐の道具として用いており、シグルズの側もそれを見抜いて断ち切る。ここで殺されるのは竜ではなく、育ての親である。

関わる伝承

父はフレイズマル、兄弟はファフニールとオトル。姉妹としてリュングヘイズとロヴンヘイズの名も伝わる。養子はシグルズ。

ノルウェーで13世紀に編まれた『シズレクのサガ』は、まったく異なる筋を伝える。ここではレギン自身が竜であり、その兄弟ミーミルこそがシグルズの養父の鍛冶である。北欧の主流の伝承と人物の配置が入れ替わっており、この伝説が単一の形で伝わったのではないことを示す。ドイツ語圏の伝承を経由した影響とみられている。

文化的足跡

リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』では、レギンにあたる役をニーベルング族の小人ミーメが務める。名が変えられているのは、おそらく『シズレクのサガ』の影響である。『ジークフリート』における剣の鍛え直しと竜退治、そして鳥の声による裏切りの露見という筋は、エッダの記述をほぼそのままなぞる。ただしワーグナー版のミーメは剣を鍛え直すことができない——恐れを知らぬ者にしかそれはできない、という条件が加えられている。

現代の幻想文学やゲーム作品では、名剣を鍛える鍛冶として、あるいは英雄を利用する策士として登場する。原典において彼が体現しているのは、呪われた黄金が最初に奪ったのが分け前ではなく、この一族の血縁そのものだったという事実である。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

フレイドマル
CREATURE
FÁFNIR
ファフニール
兄弟姉妹
REGINN
レギン
北欧神話
フレイドマル
REGINN
レギン
北欧神話
収載データなし
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資料

Wikidata
Q1502974 — 骨格データの出典
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