ドヴェルグのアンドヴァリが所持していた指輪。名は「アンドヴァリの贈り物」の意で、黄金を殖やす力を持つとされる。
『レギンの言葉』によれば、オーディン・ロキ・ヘーニルの三神が誤ってフレイズマルの子オトルを殺し、その償い(贖罪金の一種であるウェアギルド)として毛皮を埋めるだけの黄金を求められた。ロキは滝に棲むアンドヴァリを網で捕らえて財宝を奪い、隠していた指輪まで取り上げる。アンドヴァリは、この指輪が所有者すべてに死をもたらすと呪いをかけた。
呪いは働く。フレイズマルは息子ファフニールに殺され、ファフニールは竜となって黄金を抱き、シグルズに討たれ、シグルズもまた命を落とす。ヴォルスンガ・サガの骨格をなすこの筋を、ワーグナーは『ニーベルングの指環』の中心に据えた。トールキンの一つの指輪との関係はしばしば論じられるが、本人はこれを否定している。