イングランド、カンブリア州ゴスフォースの聖マリア教会墓地に立つ、高さ4メートルあまりの赤砂岩の十字架。10世紀前半のものとされる。ノルド人が入植した地域の記念碑で、磔刑の場面とラグナロクの場面が同じ石の上に並ぶ。ヴィーザルがフェンリルの顎を裂く場面、縛られたロキとその妻シギュン、角笛を吹く人物(ヘイムダルと解される)が読み取られている。1881年に地元の好事家C・A・パーカーが北欧の主題を指摘し、W・S・カルヴァリーらの調査で図像が確認された。この十字架は、キリスト教の記念碑に異教の主題が共存しうることを示した例として知られる。
GLOSSARIUM · GOSFORTH CROSS