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PLATE — GOFANNON
CELTAE · ケルト神話
GOFANNON

ゴヴァノン

ゴヴァンノン · ゴファンノン · Govannon

中世ウェールズ文学の金属工。ドーンの子で、それと知らずに甥ディランを討った。名は「鍛冶」そのものを意味する。

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解説

概要

ゴヴァノン(Gofannon)は、中世ウェールズの文学に現れる金属工である。母神ドーンの子で、グウィディオンギルヴァイスウィアマイソンの兄弟、アリアンロッドの兄弟にあたる。

名はケルト祖語の Gobannonos に遡り、語幹 goben-(鍛冶)に神名を作る接尾辞 -onos を添えた形である。中期ウェールズ語のゴヴ(鍛冶)がこれにあたり、アイルランドのゴヴニュ、ガリアのゴバンヌスと同じ語根から作られている。職能を表す普通名詞がそのまま神の名になった型といえる。

神話・物語

まとまった物語は伝わらない。この人物の行為として記録されているのは二つだけである。

一つは、甥ディラン・アイル・ドンを殺したことである。ディランはマースの処女の試験でアリアンロッドが産み落とした一人目の子で、洗礼を受けるや海の性を得て泳ぎ去った。ゴヴァノンはその甥を、それと知らずに討った。『マビノギオン』所収の『マビノギ四枝』第四枝はディランの死に触れるにとどまり、経緯を語らない。中世ウェールズの詩はこの一撃を不幸な打撃として繰り返し引き、後代のブリテンの三題詩の系統にも同種の記述が残る。

もう一つは『キルッフオルウェン』に現れる。巨人イスバザデンがキルッフに課した数々の務めのうち、一つはこの人物に関わるものであった。兄弟アマイソンの鋤を研ぐのはゴヴァノンでなければならない、というのである。しかも巨人は付け加える——彼は正統な王のためでなければ、自らの意志で働くことはない。務めが難題として成立するのは、この一点による。鍛冶の腕そのものが交渉不能の条件として置かれている。

図像と象徴

図像は伝わらず、当サイトも主画像を掲げない。

この人物に結びつく標識は、鋤と、それを研ぐ手である。武器ではなく農具が挙げられている点は見過ごせない。兄弟アマイソンの名は「耕作者」を意味するとされ、鍛冶と農耕が兄弟として並ぶ配置になっている。金属を打つ技が、戦のためではなく畑のために働く形で語られている例である。

系譜と関係

母はドーン、兄弟にグウィディオン、ギルヴァイスウィ、アマイソン、姉妹にアリアンロッド。甥にディランとスェウ・スァウ・ゲフェス。この一族は第四枝でグウィネズの王家をなすが、ゴヴァノン自身は物語の表に出ない。

ゴヴニュおよびゴバンヌスとは同源にあたる。ただし三者の性格の広がりは同じではない。ゴヴニュは武器を鍛えるだけでなく不老の饗宴を主宰し、尽きせぬ乳の牝牛を持ち、民間伝承では名工や魔法の鍛冶として現れる。ゴバンヌスは碑文と像だけを残した。これに対しゴヴァノンの相は、金属工という一点に絞られている。名の系統が一致することと、神格の内容が受け継がれたこととは別の事柄である。

文化的足跡

ケルト語圏の三地域に、同じ語幹から作られた鍛冶神の名が残っているという事実そのものが、この人物の最大の意義といえる。物語をほとんど持たないにもかかわらず、ゴヴァノンが比較神話学の議論でくり返し引かれてきたのはそのためである。ただし、名の対応から共通の起源を推定することはできても、三者が同じ神話を共有していた証拠はない。残っているのは、鍛冶を指す一つの語が、三つの地域でそれぞれ神の名になったという事実だけである。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
ゴヴニュ ケルト神話 同源
ともにケルト祖語の語幹 *goben-(鍛冶)から作られた同源形。ゴヴニュは *Gobeniū/*Gobanniō、ゴヴァノンは *Gobannonos に遡る。ただし名の系統が一致することと神格の内容が受け継がれたこととは別で、ゴヴニュが饗宴と牝牛の相まで担うのに対しゴヴァノンは金属工に限られる。
ゴバンヌス ケルト神話 同源
ともにケルト祖語の語幹 *goben-(鍛冶)から作られた同源形。ウェールズ語 gof(鍛冶)とガリア語 gobedbi(鍛冶たちとともに)が同じ語幹を継ぐ。アイルランドのゴヴニュを加えた三者で、ケルト語圏の三地域にわたる同源の組をなす。
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資料

Wikidata
Q1498473 — 骨格データの出典