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PLATE — GIBIL
SVMER · メソポタミア神話
GIBIL

ギビル

ギッラ · ギラ · Gibil

火を神格化したメソポタミアの神で、アッカド語ではギッラと呼ばれる。炉の火として職人を守る一方で火災ももたらし、呪文では悪しき呪術を焼き払う浄めの神として呼びかけられた。

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解説

概要

ギビル(Gibil)は、火を神格化したメソポタミアの神で、アッカド語ではギッラ(Girra)と呼ばれた。火の恵みと害の両面を担い、儀礼の浄めにも深く関わった。

楔形文字では dNE.GI と書かれ、ギビルと読むのが研究上の慣例だが、その読みを一次資料で確かめることはできていないと複数の研究者が指摘する。アッカド語のギッラは「火」を意味する girru から直接作られた名で、「焼く」を意味する語根にさかのぼる点で、疫病と戦の神エッラの名と同じ根をもつ。ギビルとギッラをはじめから同じ神とみる研究者もいれば、もと別の神が古バビロニア期までに一つに融け合ったとみる研究者もいる。後代には両方の名が区別なく用いられた。

神話・物語

古バビロニア期のニップルから出た断片的な讃歌(イムギダ)は、ギビルの誕生と、夕べに月神ナンナとともに天に昇って夜の光を担う姿を語る。エンリルの神殿エクルで竈を浄める場面もあったとみられる。

同じ時代の別の断片は、ギッラがエラマトゥム(「エラムの女」)を打ち負かし、エンリルが彼の運命を定める場面を伝える。エラマトゥムは、敵国エラムの化身とも、飢えや病や呪術の擬人化とも解され、その亡骸は天の何かに変えられたらしい。クリストファー・ウォーカーは、『ルガル・エ』でのニヌルタや『エヌマ・エリシュ』でのマルドゥクの勝利の祝いとの共通点を指摘する。

『アンズー叙事詩』では、運命の書板を奪った怪鳥アンズーとの戦いを拒む三柱の神の一柱として現れ、ほかの二柱はシャラとアダドである。『シュメールとウルの滅亡哀歌』では葦に火を放つ破壊の担い手として名が挙がり、『エヌマ・エリシュ』ではマルドゥクの五十の名の一つとなった。

図像と象徴

文書は松明を彼の象徴とするが、メソポタミアの美術で彼を表した作例は同定されていない。本サイトでは主画像を置かない。

火の神としての働きは両義的である。炉や窯の火として金属を扱う職人の守り神となる一方、落雷で家が焼けるのは彼の怒りの表れとされ、畑の焼失も彼の仕業とされた。呪文集『マクルー』や『シュルプ』では、悪しき呪術や悪夢の予兆を焼き払う力として呼びかけられ、祭儀での主な役割は浄めにあったとみる研究者もいる。『マクルー』によれば、ある儀礼では夜のあいだ火の神が太陽神の代わりを務めると考えられた。

系譜と関係

親の伝えは定まらない。エリドゥとの結びつきから「アプスーの子」とされたとみる説があり、古バビロニア期のアッカド語資料は父をエンリルとする。『マクルー』は彼をアヌの「裔」と呼び、同じ呪文集の別の箇所ではシャラシュの子とする(写本の一つはシャラとする)。ヌスクを父とする資料もあり、アダドとシャラの子とする伝えも挙げられる。アン=アヌム神名表は妻を女神ニンイリガル、従者を「炎」を意味するナブルムとする。

最も結びつきの強い神は太陽神シャマシュ(ウトゥ)で、その「友」「仲間」とよく呼ばれた。エンリルの従者ヌスクとも密接で、両者が同一視された結果、ヌスクをアヌの子や従者とする伝えも生まれた。後代の注釈書では、香炉の浄めの神クスとしばしば組にされた。

文化的足跡

最古の記録は前3千年紀のシュルッパク(ファラ)の供物表で、そこでは地元の主要な神々と並んでおり、比較的重要な神であった可能性がある。アブ・サラビーフのザメ讃歌にも彼に捧げた一節がある。知られる礼拝所は一つだけで、カッシート期の神殿一覧によれば、ギッラの名でニップルのヌスクの神殿エメラムフシュに祀られた。のちにはアッシリアの文書やセレウコス朝のウルクにも現れ、アッシリア王シャルマネセル3世のウラルトゥ遠征を描く作品では、ネルガルとともに王に随った神とされている。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

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GIBIL
ギビル
メソポタミア神話
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ニンイリガル
アン=アヌム神名表
収載データなし
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資料

Wikidata
Q1522924 — 骨格データの出典