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オプス
PLATE — OPS
ROMA · ローマ神話
OPS

オプス

オペース · オピス · オプス・コンシーウァ

オプスの姿で表された皇后リウィア・ドルシッラの大理石像(後1世紀、ローマ美術)。麦の束と豊穣の角を携える CC BY-SA 3.0

ローマの豊穣と大地の女神でサートゥルヌスの妻。オプス・コンシーウァの相ではコンススとともに収穫の貯えを司った。ギリシアのレアーと同一視される。

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解説

概要

オプス(Ops、「豊かさ」の意。オペース、オピスとも)は、ローマの宗教における豊穣と大地の女神である。サートゥルヌスの妻にあたる。

オプス・コンシーウァの相においては、コンススとともに収穫のうち取り分けられた部分を司った。年に二度の祭——8月のオピコンシーウィア祭と12月のオパーリア祭——で祀られる。

デーメーテールキュベレーケレーステルースといった大地と農耕に関わる女神と比較された。ギリシアのレアーと同一視されている。

神話・物語

固有の神話はほとんど伝わらない。この女神について論じられてきたのは、名の意味と、祭の形である。

ラテン語のオプス(ops)は「富、財、物、豊かさ、贈与、寛大、潤沢」を意味する。同じ語はオプス(opus、「仕事」)とも関係し、とりわけ「大地を耕し、鋤き、種を蒔く」という意味においてそうである。サンスクリットのアプナス(ápnas、「財、所有」)とも関係する。

起源は判然としない。ウァロは『ラテン語論』でこの女神をサビニ人起源の神格とし、ティトゥス・タティウスが祀ったと述べる。ハリカルナッソスのディオニュシオスとアウグスティヌスもこれを繰り返した。農耕の女神であるがゆえに田園と結びつけられ、そこからサビニ人に結びつけられたのかもしれない。ただし近年の研究は、エトルリア、イタリック、サビニ、ヘレニズム、ローマの諸要素が重なった、より込み入った成立を想定している。

ウァロは、サートゥルヌスが天を体現するのに対しオプスは大地を体現すると説き、それゆえ「母」と呼ばれると述べた。5世紀のマクロビウスも同様に、この女神を作物を育てるのに要する労働(オプス)に結びつけ、人々は大地を耕し始める前に「死すべき者たちの母」として敬うために祈ったと記す。

オプス・コンシーウァ(「種を蒔く女」)は、収穫のうち貯えられる部分(コンデレ)に関わり、蓄えられた穀物と思慮(コンシリウム)の神コンススと密接に結びついた。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、皇后リウィア・ドルシッラをオプスの姿で表した大理石像である(後1世紀のローマ美術)。麦の束と豊穣の角を携える。

麦束と豊穣の角が、この女神の属性である。ローマにおいて皇族の女性を神格の姿で表す慣行は珍しくなく、この像もその一例にあたる。皇后が豊かさの女神として表されることが、帝政の統治がどう自己を提示したかを示している。

オピコンシーウィア祭は8月25日、収穫の直後に営まれた。この祭にはウェスタの巫女とフラーメン・クゥイリーナリスのみが立ち入りを許された神殿があり、参加者は白いヴェールをまとうよう定められていたと伝えられる。

関わる神格・伝承

夫はサートゥルヌス。コンススと対をなす。ギリシアのレアーと同一視され、サートゥルヌス=クロノスとの対応がこれを支える。

ウァロはこの女神をイシスやテルースとも重ね、その職掌をケレースのそれと比較した。豊かさを司る神格としては、アブンダンティアフォルトゥーナといった帝政期の擬人化された神格とも系列を接する。

文化的足跡

ラテン語のオプスから、英語の opulent(豪奢な)、copious(豊富な)といった語が生じた。オプス(opus、作品・仕事)との語源的な近さも、この女神の性格を示している。豊かさとは、大地が与えるものであると同時に、大地に働きかけることの結果でもある——ローマの農耕神学が、二つの語の近さのうちに畳み込まれている。

日本語圏でこの女神が単独で紹介されることはまずない。サートゥルヌスの妻、あるいはレアーのローマ名として名が挙がる程度である。しかし当DBの主要なローマ記事の多くが平文でこの名に言及しており、ローマの神々の体系を語るうえで欠かせない位置にある。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
レアー ギリシア神話 同一視
ローマ人はオプスをギリシアのレアーと同一視した。夫サートゥルヌスがクロノスと同一視されることが、この対応を支えている。ウァロは、サートゥルヌスが天を体現するのに対しオプスは大地を体現すると説き、それゆえ「母」と呼ばれると述べた。

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

収載データなし
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資料

Wikidata
Q859392 — 骨格データの出典