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アイアコス
PLATE — ΑἸΑΚΌΣ
HELLAS · ギリシア神話
ΑἸΑΚΌΣ

アイアコス

アイアコス · アエアクス · Aiakos

Egisto Sani CC BY-SA 2.0

ゼウスとニュンペーのアイギーナの子。アイギーナ島の王で、最も敬虔な人物とされ、死後は冥界の審判者となった。

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解説

概要

アイアコス(Αἰακός / Aiakos)は、ゼウスと河神アーソーポスの娘アイギーナの子で、アイギーナ島の王である。ペーレウスとテラモーンの父、アキレウスの祖父にあたる。

ギリシア人は彼を「この世で最も敬虔な人物」として記憶した。武勲でも知略でもなく、神への態度によって評価された英雄であり、死後にミーノースラダマンテュスとともに冥界の審判者となったのもその延長にある。

神話・物語

ゼウスは河神アーソーポスの末娘アイギーナを攫い、オイノーネー島へ連れて行った。娘を探して現れた父を雷霆で退けたとも、岩に姿を変えてやり過ごしたとも伝えられる。島でアイギーナが生んだのが彼であり、島は以後その名で呼ばれた。

やがてヘーラーがこれを知り、島を滅ぼそうとした。無数の蛇が川という川に入り込み、疫病と旱魃が民を襲う。汚れた水を飲むほかなくなった人々は次々に死んだ。父ゼウスに祈り続けた彼は、ある夜、樫の神木から無数の蟻が降りて人の姿で立ち上がる夢を見る。目覚めると、夢と同じ顔をした大勢の人々が家の外に集まっていた。彼はこの新しい民をミュルミドーン人——「蟻」の意——と名づけた。倹約で辛抱強い気性の民とされ、のちに息子ペーレウスがテッサリアへ連れ出し、孫アキレウスに従ってトロイア戦争を戦うことになる。

彼の敬虔は全ギリシアに知られた。ペロプスの殺人によって、あるいはアテーナイ人がミーノースの子アンドロゲオースを殺したことによってギリシア全土が旱魃に見舞われたとき、雨を降らせることができたのは彼の祈りだけであった。

トロイアの城壁を築くとき、アポローンポセイドーンは彼を招いて人の手を加えさせた。神の手だけで築けば城壁は不落となり、住民が神を軽んじるようになるからである。完成のとき、アポローンは城壁がやがて破られること、そしてその征服者は彼の子孫の第一と第四の者になるだろうと予言した。テラモーンと、その子の大アイアースを指すとみられる。都市を守る壁を築いた者の血筋が、その壁を破るという構成である。

ゼウスは彼を愛し、老衰を免れさせようとしたが、運命の女神たちが許さなかった。代わりに、死後は二人の兄弟とともに死者を裁く役を与えられ、冥界の法を定め、ときに神々の争いの調停にも呼ばれるという。冥界の鍵を預かるとする伝えもある。

図像と象徴

本ページの主画像は、マケドニアのレフカディア(古代ミエザ)にある「裁きの墓」の壁画(前3世紀初頭)で、椅子あるいは岩に腰かけ、杖にもたれる老人として描かれる。髪を紐で結び、厚い外衣が胸と肩を露わにしている。同じ壁面にはラダマンテュスと死者を導くヘルメースが並ぶ。

アイギーナ島には彼を祀るアイアケイオンがあり、パウサニアースがその構造を記録している。ピンダロスは同島出身の勝利者を讃えるにあたって、しばしば彼とその子孫を持ち出した。図像としてよりも、島の自己表象と祝勝歌の題材として生き続けた人物である。

系譜と関係

父ゼウス、母アイギーナ。妻エンデーイスとの子がテラモーンとペーレウス、ネーレーイスのプサマテーとの子がポーコス。ポーコスは兄二人に殺され、二人はアイギーナ島を追われた。

テラモーンの子が大アイアース、ペーレウスの子がアキレウス、その子がネオプトレモス。トロイア戦争の主要な戦士の多くが彼の血を引いており、「アイアコスの裔(アイアキダイ)」は詩において一族の総称として用いられた。

文化的足跡

アイギーナ島は前6世紀から前5世紀にかけて有力な海上国家であり、その市民は自らをアイアキダイと称した。サラミスの海戦に先立ってギリシア勢がアイギーナから彼と子孫の像を運ばせたと、ヘーロドトスは記している。神話上の祖が実際の戦争に動員された例である。

アリストパネス『蛙』では、彼は冥界の門番として登場し、ヘーラクレースに変装したディオニューソスを怒鳴りつける。厳粛な審判者が喜劇では門番に落とされているわけで、この人物の受容の幅を示す一例といえる。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q206187 — 骨格データの出典
Commons
Aeacus — 図像カテゴリ