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シュールパナカー
PLATE — शूर्पणखा
BHARATA · ヒンドゥー神話
शूर्पणखा

シュールパナカー

シュルパナカー · ラークシャシー · ヴィシュラヴァスの娘

「シャングリ本」ラーマーヤナ(1690年、パハーリ)/クリーヴランド美術館 2018.107, Public domain PUBLIC DOMAIN

ラーヴァナの妹にあたる羅刹女。ラーマに求婚して退けられ、鼻を削がれた恨みから兄をそそのかしてシーターの略奪を招いた人物。

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解説

概要

シュールパナカー(Śūrpaṇakhā / शूर्पणखा)は、叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する羅刹女(ラークシャシー)である。名は「箕(み)のような爪をもつ女」を意味する。聖仙ヴィシュラヴァスと羅刹女カイカシーの娘で、ラーヴァナクンバカルナヴィビーシャナ、カラの妹にあたる。叙事詩における出番は短いが、ラーマに求婚して退けられ、鼻を削がれた恨みから兄をそそのかしてシーターの略奪を招いた点で、物語全体の発端をつくる人物である。

神話・物語

婚姻をめぐる前史がある。成長した彼女は、ダーナヴァ族カールケーヤ氏族の王子ヴィデュッジフヴァと密かに結ばれた。ダーナヴァは羅刹の宿敵であったため、これを知ったラーヴァナは激怒して兵を起こし、義弟を討ち取る。妹まで手にかけようとしたところを、妃マンドーダリーが押しとどめ、クンバカルナとヴィビーシャナも助命を訴えたと伝えられる。以後、彼女はランカーと南インドの森を行き来し、兄の命によって森に住む縁者カラとドゥーシャナのもとに身を寄せることもあった。

パンチャヴァティーの森を訪れたとき、追放中のラーマに出会って一目で心を奪われる。ヴァールミーキの『ラーマーヤナ』によれば、彼女は美しい姿に変じて近づいた。ラーマは、自分には妻があり他に妻を娶ることはないとして丁重に断る。次に弟ラクシュマナに向かうと、彼は自分は兄に仕える身であり、自分と結ばれれば下女になってしまうと答えて、やはり兄に向かうよう勧めた。二人の言葉は戯れの調子を帯びており、彼女はこれを冗談とは受け取らなかった。

侮辱と嫉妬に駆られた彼女は本来の姿に戻り、シーターに襲いかかる。ラーマに取り押さえられ、ラクシュマナによって鼻を削がれた。耳も切り落とされたとする伝えもある。

彼女はまず兄カラのもとへ逃れ、ラーマを討つよう訴えた。カラは十四人の羅刹を送り、次いで自ら一万四千の兵を率いて襲ったが、ことごとく滅ぼされる。生き延びたのはスマーリンの子アカンパナだけであった。次いでランカーへ渡った彼女は、ラーヴァナにカラらの戦死を告げるとともにシーターの美しさを語り、兄にふさわしい女であると説いた。このときシーターを兄のためにさらおうとして妨げられ鼻を削がれたのだと偽ったとする伝えもある。ヴィビーシャナの反対を押し切り、ラーヴァナはシーターの略奪に踏み切る。ランカーの戦いはここに始まった。

図像と象徴

図像に現れるのは、ラーマ兄弟との対面か、ランカーで兄に訴える場面である。クリーヴランド美術館が所蔵する「シャングリ本」ラーマーヤナの一葉(1690年)は後者を描き、緋色の髪の羅刹女が兄に復讐を迫り、羅刹たちがシーター略奪へ出立しようとする場面を一枚に収めている。象徴となるのは削がれた鼻であり、南アジアにおいて鼻を削ぐことが姦通や不貞に対する刑罰でもあった点を踏まえて論じられることがある。

容姿の描かれ方は伝本によって大きく異なる。ヴァールミーキ本は、顔立ちが醜く、腹が出て、目が斜視で、髪は赤銅色、声はしわがれ、年老いて口が曲がり、作法を知らぬ厭わしい女として描く。これに対しタミル語の『カンバ・ラーマーヤナム』は、恋に落ちた美しい女として描き、その振る舞いを孤独ゆえのものとして人間味を与える。どちらを採るかで、この人物の位置づけは根本から変わる。

系譜と関係

父は聖仙ヴィシュラヴァス、母は羅刹女カイカシー。兄弟にラーヴァナ、クンバカルナ、ヴィビーシャナ、そして森に住むカラがいる。夫はダーナヴァの王子ヴィデュッジフヴァで、兄に討たれて寡婦となった。異母姉妹にクンビーニーがあるとされる。彼女を助けたマンドーダリーはラーヴァナの妃である。

文化的足跡

ヴァールミーキ本において、彼女はこののち再び語られることがない。ヴィビーシャナがラーヴァナのあとランカーの王となってのちも同地に留まり、異母姉妹クンビーニーとともに数年後に海で命を落としたとする伝えもある。

近現代の研究では、この鼻削ぎの場面は『ラーマーヤナ』の諸伝本を比較するうえで格好の材料とされてきた。パウラ・リッチマンが編んだ『Many Ramayanas』(1991年)所収の論考「シュールパナカーの毀損」は、伝本ごとの描写の差を軸に、単一の『ラーマーヤナ』という前提そのものを問い直したものである。求婚した女が容姿を嘲られ身体を損なわれるという展開は、女性の欲望がどう扱われるかをめぐる議論の題材ともなってきた。原典の主題は羅刹と人の対立にあり、これらの読みは後世の視点に立つものであるが、伝本間の描写差そのものは原典の水準に属する事実である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q1969788 — 骨格データの出典
Commons
Shurpanakha — 図像カテゴリ