グウィン・アプ・ヌッズ
グウィン・アプ・ニーズ · グウィン · Gwyn ap Nudd
ウェールズの妖精の王にして異界[[annwn|アンヌン]]の支配者。ワイルドハントを率い、アンヌンの猟犬を従える。毎年5月1日にクレイジザズをめぐって戦うと定められた。異界の悪魔の力を封じて世界の滅びを防ぐ者ともされる。
解説
概要
グウィン・アプ・ヌッズ(Gwyn ap Nudd)は、ウェールズの神話上の人物で、トゥルウィス・テーグ(「美しき者たち」=妖精)の王にしてウェールズの異界アンヌンの支配者である。名は「ヌッズの子グウィン」を意味する。
のちに「黒い顔」を持つ偉大な戦士と記され、中世ウェールズ文学において異界と密接に結びつき、ワイルドハント(荒ぶる狩り)の国際的な伝統と関連づけられる。
系譜
グウィンはヌッズの子であり、それゆえベリ・マウルの孫、アリアンロッド、スレヴェリス、ペナルズン、アヴァッラハ、ゴヴァンノンらの甥にあたる。
父ヌッズは、アイルランドのヌアザ、ブリテンの神ノーデンスに対応する。
神話・物語
クレイジザズ。 グウィンは、グレイシアウルの子グウィスルとともに、スルッズの娘クレイジザズを争った。アーサー王が裁定を下し、二人は毎年5月1日(カラン・マイ)に彼女をめぐって戦い、最後の審判の日に勝った者が彼女を得ると定められた。季節の交替を戦いとして表す構成である。
キルッフとオルウェン。 『キルッフとオルウェン』において、グウィンはトゥルフ・トゥルウィスの狩りに加わる。物語は「神はグウィンにアンヌンの悪魔たちの力を彼のなかに置いた。世界が滅びぬように」と記す。異界の力を封じる者として、破壊を防ぐ役を負う。
聖コルモイル。 中世の聖人伝では、聖コルモイルがグラストンベリー・トアの丘でグウィンを訪ね、その黄金の館で異界の宴に招かれる。聖人は食べることを拒み、グウィンにキリスト教への服従を求めた。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、グラストンベリー・トアである。グウィンの館があるとされる丘である。
異界の王でありながら悪魔の力を抑える者という両義性が、この人物を規定する。妖精の王であり、死者の魂を集める狩人であり、同時に世界を守る者である。
関わる神格・伝承
父はヌッズ。アンヌンの王。アラウンも同じくアンヌンの王とされ、両者の関係は明確でない。アンヌンの猟犬を率いる。
文化的足跡
グラストンベリー・トアは、今日も現代異教主義の聖地とされ、グウィンの名がしばしば呼ばれる。