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ザム
PLATE — 𐬰𐬆𐬨
PERSIA · ペルシア神話
𐬰𐬆𐬨

ザム

ザム · ザミーン · Zam

大地と月の神々を描いた図(マニ教写本断片、ベルリン MIK III 6278) PUBLIC DOMAIN

ゾロアスター教の大地を表す小さな神格で、語は普通名詞と神名を兼ねる。印欧語族の大地を意味する語根に遡り、リトアニアのジェミナ、ギリシアのセメレーと同語源。大地の神聖さが、死体を鳥に食わせる鳥葬の根拠である。

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解説

概要

ザムは、ゾロアスター教の「大地」の観念——土地と土壌の意味においても、世界の意味においても——を指すアヴェスター語である。

大地はゾロアスター教の伝統において原初の元素とみなされ、「大地」の顕現である小さな神格ザムによって表される。

この語自体は、現代ペルシア語のザミーンに変わり、バルト語のゼメス、スラヴ語のゼム、セルビア語のゼムリャ、ギリシア・トラーキア語のセメレーと同語源である。いずれも大地を意味する。

印欧語族の大地

「ザム」は、大地を意味するインド・ヨーロッパ語族の古い語にさかのぼる。リトアニアの大地の女神ジェミナ、スラヴの「母なる大地」(マーチ・シラ・ゼムリャ)、ラテン語の「フムス」(土)も、同じ語根に由来するとされる。英語の human も、「土から造られた者」を意味するラテン語を通じて、この語根につながると考えられている。ザムは、大地を意味するふつうの言葉であると同時に、神の名でもあり、両者が分かれていない。ゾロアスター教の小さな神々にはこの型が多く、アスマン(天)、アータル(火)、アープ(水)も同じである。

四つの元素

ゾロアスター教では、大地、水、火、空気が聖なるものとされ、これらを汚すことは重い罪であった。遺体は穢れたものとされたため、土に埋めれば大地を、焼けば火を、水に流せば水を汚してしまう。そのためゾロアスター教徒は、遺体を「沈黙の塔」(ダフマ)に置いて鳥に食べさせ、骨だけが残ってから納めた。大地が聖なるものであることが、葬り方を決めていたのである。

祭日

ゾロアスター教の暦では、毎月二十八日がザムの日である。大地を司るのは大天使(アムシャ・スプンタ)の一柱である女神スプンタ・アールマティ(スパンダールマズ)で、ザムはその配下にある。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、大地と月の神々を描いた図である(マニ教の写本断片、ベルリン MIK III 6278)。

関わる神格・伝承

スプンタ・アールマティの下にある。アスマン、アータル、アープと元素の神格をなす。

文化的足跡

現代ペルシア語の「ザミーン」(大地、土地)は、この語の直系である。「イーラーン・ザミーン」(イランの大地)は、イランを指す文語的な表現である。

なおゾロアスター教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格と伝承に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q8005283 — 骨格データの出典