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ペリアース
PLATE — ΠΕΛΊΑΣ
HELLAS · ギリシア神話
ΠΕΛΊΑΣ

ペリアース

ペリアス · Pelias

Marie-Lan Nguyen (2006) PUBLIC DOMAIN

イオールコスの簒奪王。兄アイソーンから王位を奪い、甥イアーソーンに金羊毛の探索を課した。メーデイアの計略で娘たちの手にかかって死ぬ。

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解説

概要

ペリアース(Πελίας / Pelias)は、テッサリアのイオールコスの王である。ポセイドーンとサルモーネウスの娘テューローの子で、アイソーンとは母を同じくする異父兄弟にあたる。正統な王であった兄から王位を奪い、その血筋を根絶やしにしようとした簒奪者として語られる。甥イアーソーンに金羊毛の探索を課したのはこの王であり、アルゴナウタイの航海はここから始まる。

神話・物語

テューローは河神エニーペウスに恋したが、その姿を借りたポセイドーンに欺かれ、ペリアースとネーレウスの双子を産んだ。子は捨てられ、牝馬に蹴られた痣が顔に残ったため、「黒ずんだ」を意味するペリアースの名を得たという。のちにクレーテウスの妻となったテューローは、アイソーンら三子をもうけた。

権勢を求めたペリアースはテッサリア全土の支配を望み、兄アイソーンを退けて王位に就く。アイソーンの子孫を見つけしだい殺したが、兄自身は理由の伝わらぬまま助命した。アイソーンの妻アルキメデーは、生まれた子を死産と偽って隠し、のちにケイローンのもとへ送る。

ペリアースは、片方だけサンダルを履いた男に用心せよという神託を受けていた。年を経て、ポセイドーンを祀る競技を催していたとき、片足だけサンダルを履いた若者がイオールコスに現れる。王位を要求されたペリアースは、コルキスの金羊毛を持ち帰ることを条件に示した。帰らぬことを見越した課題であった。

だがイアーソーンは金羊毛と、王女メーデイアを伴って戻ってくる。それでもペリアースは王位を譲らなかった。メーデイアは、老いた雄羊を切り刻んで釜で煮ると仔羊になってみせ、若返りの術と称してペリアースの娘たちにこれを教えた。娘たちは父を切り刻んで釜に入れたが、術に必要な薬草は加えられておらず、王はそのまま死んだ。父殺しを娘の手で行わせたところに、この復讐の残酷さがある。

なお、末娘のアルケースティスだけは加わらなかったと伝えられる。のちに夫アドメートスの身代わりに死ぬこの女性が、ここでは唯一手を汚さなかった者として置かれている。

図像と象徴

古代の作例は、多くが釜の場面を選ぶ。前480年から前470年頃のアッティカ赤絵式ヒュドリア(コペンハーゲンの絵師)では、三脚の釜から若返った雄羊が跳ね出るのを、ペリアースの娘の一人が驚いて見つめ、傍らにイアーソーンとメーデイアが立つ。裏面には坐したペリアースと三人の娘が描かれる。殺害そのものではなく、その前段——娘たちが術を信じる瞬間——が選ばれている点が興味深い。前420年から前410年頃の浮彫の模刻(ベルリン古代博物館蔵)も、この主題の代表作として知られる。

本項に掲げたのは、前340年から前330年頃の南イタリア産アプリア赤絵式クラーテール(ルーヴル美術館 K127、冥界の絵師)で、金羊毛を携えて帰ったイアーソーンが王の前に立ち、有翼の勝利女神が冠を授けようとしている。約束が果たされた瞬間を描きながら、その約束が守られないことを見る者は知っている。

系譜と関係

ポセイドーン、母テューロー。双子の兄弟にネーレウス(海神ネーレウスとは別人)、異父兄弟にアイソーン。子にアカストス、そして父を釜に入れた娘たち(アルケースティス、ペイソディケー、ペロペイア、ヒッポトエー、アステュロペイアら)。アカストスは父の死ののちイアーソーンとメーデイアを追放し、ペーレウスの物語にも現れる。

文化的足跡

ペリアースの葬礼競技は、ギリシア神話における最初期の競技会の一つとして語られ、多くの英雄が参加した。メレアグロスが槍投げに勝ち、キューレーネーが徒歩競走に勝ったと伝えられる。簒奪者の死が、英雄たちの技を競う場として記憶されたことになる。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q182439 — 骨格データの出典
Commons
Pelias — 図像カテゴリ