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PLATE — CULSU
ETRUSCAN · エトルリア神話
CULSU

クルス

クルシュ · culsu

エトルリアの冥界の門を守る有翼の女神。松明と鋏を持ち、名は門の神クルサンスに連なる。

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解説

概要

クルス(エトルリア語 culsu)は、エトルリア神話で冥界の入口の門を見張る有翼の女神である。二つの顔を持つとされる。持物は松明と、しばしば鋏と同定される道具である。

名はクルサンスに語源的に連なる。クルサンスはやはり二つの顔を持つ男神で、ローマのヤーヌスに対応する門の神である。エトルリア語の culs が「門」を指すと考えられており、クルスは門そのものを名に負った神格ということになる。

神話・物語

物語は伝わらない。クルスの名が確認できるのは二つの碑文のみで、そのうち一つは、この神格に固有の祭祀があったことを示している。碑文が二点しかない神に祭祀の痕跡が残っているというのは、エトルリアの神々のなかでは幸運な部類である。

冥界の門を守るという役目は、他の存在との分担のなかに置かれる。死者を送り届けるのがウァント、槌を持って入口に立つのがカルン、冥界のなかで見張るのがトゥクルカである。クルスはその門そのものに配された。エトルリアの冥界は、主神アイタと后ペルシプナイの玉座を背景に、機能を分けた従者たちが場面を動かす構造を取っている。

図像と象徴

翼を備え、二つの顔を持つ姿で表されるとされる。松明は冥界の道を照らすもので、ウァントの持物とも共通する。もう一方の手にある道具は、多くの研究者が鋏と見る。命の糸を断つ道具としての解釈が繰り返し提案されてきたが、エトルリア側にその観念を示す資料はない。ギリシア・ローマの運命の女神たちの図像から遡って読んだ推論であることに注意がいる。

この神を描いたと確実に同定できる作例は乏しい。名を刻んだ図像が知られていないため、本項に主画像を掲げていない。冥界の場面に現れる有翼の女性像はいずれもウァントの名で銘記されており、そのなかからクルスを切り分ける手がかりが今のところない。

系譜と関係

系譜は伝わらない。名の上ではクルサンスと対をなす。門を守る神格が男女の対で置かれるという構図は、境界を守る神が男女いずれでもありうるエトルリアの慣習に沿う。

ローマのヤーヌスは二つの顔を持ち、門と始まりを司った。クルサンスとの対応は古くから指摘されており、クルスはその女性形にあたる位置にいる。ただしローマ側にクルスに対応する女神は伝わらない。

文化的足跡

クルスの名は残らなかった。二つの顔を持つ門の神という観念のうち、後世に伝わったのはローマのヤーヌスの側だけである。もっとも、冥界の門に見張りを置くという発想は、番犬ケルベロスから中世の地獄門の図像に至るまで受け継がれた。門を守る者を女神とし、その手に松明と鋏を持たせたのは、エトルリアの想像力に固有のものである。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q3699266 — 骨格データの出典
Commons
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