ヌビア・クシュの神話
ナイル川上流、現在のスーダン北部からエジプト南部にあたるヌビアの宗教。担い手はクシュ王国で、都の移り変わりによってケルマ期(前2500年頃〜前1500年頃)、ナパタ期(前8世紀頃〜前300年頃)、メロエ期(前300年頃〜後4世紀半ば)に分けられる。
双方向の受容
ヌビアとエジプトの関係は、一方的な文化の流入ではない。
エジプトはヌビアを征服してアムンの神殿を築き、その神々を持ち込んだ。ゲベル・バルカルの聖山は、アムンの住処とされた。
一方、ヌビア起源の神がエジプトの万神殿に入った例も複数ある。デドゥンは香の神としてエジプトで祀られた。香が高価な輸入品であり、ヌビア経由でもたらされたことによる。メンヒトは雌獅子の戦の女神としてエスナで祀られ、のちにセクメトと同一視された。マンドゥリスは、ローマ期のカラブシャ神殿で「太陽、すべてを見る主、全能のアイオーン」と呼ばれた。
征服された側の神が、征服した側の万神殿に入る。 トトメス3世がセムナにデドゥンの神殿を築いたのは、征服地の神を祀ることで統治の正統性を示すためであった。
第25王朝
前8世紀、クシュの王たちがエジプトを征服し、第25王朝を開いた。「黒いファラオ」と呼ばれる。
彼らはエジプトの伝統を復古的に継承し、古王国の様式でピラミッドを築いた。メロエの墓域には、エジプトのものより小さく急傾斜のピラミッドが200基以上残る。
メロエの固有神
メロエ期には、エジプトに由来しない神が現れる。
獅子頭の戦神アペデマクが最も重要である。三つの頭と四本の腕を持つ姿で表される例があり、エジプトの図像法から離れている。
またアレンスヌフィスとセビウメケルの名が、神殿の碑文に確認される。
未解読の言語
メロエ文字は判読できるが、メロエ語は今日も解読されていない。文字の音価は分かるが、意味が分からない。
このため、メロエの宗教についての理解は、図像と、エジプト語・ギリシア語の資料に依存している。
この体系の神格・幻獣
8柱を収載(知名度順)
ヌビア・クシュの神話
アペデマク
Apedemak — メロエ
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ヌビア・クシュの神話
カンダケ
Kandake — クシュ
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ヌビア・クシュの神話
デドゥン
Dedun — ヌビア
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ヌビア・クシュの神話
アレンスヌフィス
Arensnuphis — クシュ
PLATE
ヌビア・クシュの神話
アメセミ
Amesemi — クシュ
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ヌビア・クシュの神話
セビウメケル
Sebiumeker — メロエ