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シャールヴィ
PLATE — ÞJÁLFI
NORÐR · 北欧神話
ÞJÁLFI

シャールヴィ

スィアールヴィ · シアルフィ · チャールヴィ

コンスタンティン・ハンセン画《シャールヴィとレスクヴァ——「トールのヨトゥンヘイム行き」のための習作》 PUBLIC DOMAIN

トールの従者となった人間の若者。山羊の骨を割った償いに妹レスクヴァとともに神に仕えた。俊足だが、ウートガルズでは思考との駆け比べに敗れる。

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解説

概要

シャールヴィ(Þjálfi)は、北欧神話に登場する人間の若者。トールの従者であり、妹レスクヴァとともに神に仕えた。俊足で知られ、ウートガルザ・ロキの館では駆け比べに立ち、フルングニルとの決闘では粘土の巨人モックルカールヴィを打ち倒した。

名の由来は定まらない。ゲルマン祖語 *þewa-alfaR(「仕えるエルフ」)に遡るとする説がある。スウェーデンでは十を超えるルーン石碑に人名として現れており、神話の登場人物である以前に、実在の人名だった。

登場する物語

ギュルヴィたぶらかし』第44章。トールとロキが山羊の曳く車で旅をする途中、農家に一夜の宿を借りた。トールは自分の山羊タングリスニとタングニョーストを屠って煮、家の者にも振る舞う。食べ終えたら骨を傷つけずに皮の上へ置くよう言い置いたが、農夫の息子シャールヴィは髄が欲しくて腿の骨をナイフで割ってしまう。

翌朝、トールが槌を掲げて山羊を蘇らせると、一頭が後脚を引きずっていた。神の怒りに家族は震え上がり、償いとしてシャールヴィと妹レスクヴァを差し出す。二人はこれ以後、トールに付き従うことになった。

ウートガルズでは、館の主人が一行に技比べを持ちかける。シャールヴィは駆け比べに出て、フギという者に三度とも及ばなかった。後になって、フギとは主人の「思考」であったと明かされる。人の足で思考に追いつけるはずがない。

フルングニルとの決闘では、この従者が策を弄する。巨人に駆け寄って、トールは地の下から攻めてくるから盾を伏せて上に立ったほうがよいと吹き込み、丸盾を足元へ置かせた。トールは上から雷とともに現れる。決闘のあいだ、シャールヴィは粘土の巨人モックルカールヴィを相手取り、これを倒した。ジョルジュ・デュメジルは、この場面を、トールが従者に粘土の怪物を討たせる通過儀礼として読む。

『古エッダ』の『ハールバルズの歌』第37〜39節では、分の悪い話も語られる。トールがフレーセイ島で女たちと戦ったと自慢すると、ハールバルズは女相手の戦は恥だと返す。トールは、あれは女ではなく狼のような者どもで、鉄の棒を振り回してシャールヴィを追い散らしたのだと言い訳する。

スカルド詩『ソール頌歌』では、トールとともに巨人ゲイルロズの館へ向かい、増水した川を渡る。そこでは詩人エイリーヴルがこの若者を「レスクヴァの兄」と呼んでおり、妹の名がスカルドにも知られていたことが分かる。

図像と象徴

この従者に固有の持物はない。図像も乏しく、描かれる場合はトール一行の一人としてである。

本サイトが掲げるのは、デンマークのコンスタンティン・ハンセンが《トールのヨトゥンヘイム行き》のために描いた習作である。二人の若い男女が並んで立ち、男は紫の外套を羽織り、女は編んだ髪を垂らして横を向く。神も巨人も画面にはいない。神話の主役ではない二人だけを取り出して描いた図であり、この兄妹の位置をよく示している。

象徴として重要なのは、この人物が北欧神話でほとんど唯一の「人間の随伴者」だという点である。神々の物語に人が加わる場面はまれで、しかもその参加のきっかけが、骨を割ったという些細な過失である。神の持ち物を損なった者が、償いとして神の側に組み込まれる——雇用というより、負債による従属に近い。

関わる神格・伝承

主人はトール。妹はレスクヴァ。ウートガルズへの旅ではロキも同行する。

『ソール頌歌』でのこの人物は、ただの従者ではない。増水した川を越え、巨人に囲まれても俊足で切り抜ける。スノッリの散文がしばしば滑稽な役を与えるのに対し、スカルド詩の側はもっと英雄的に扱う。

文化的足跡

シャールヴィの名は、神話よりも先に、人の名として北欧に広く行きわたっていた。ルーン石碑に刻まれた十数例がそれを示す。神話の登場人物の名が実在の人名でもあるという事情は、この人物の性格——神々の世界に属さない、人の側の代表——とよく合っている。

現代の翻案では、トールの供として登場することが多い。原典で最も印象に残るのは、思考との駆け比べに三度とも負けたという一点であろう。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q16546975 — 骨格データの出典
Commons
Þjálfi — 図像カテゴリ