マハーガウリー
マハーガウリ · ガウリー · Mahagauri
ナヴァドゥルガーの第八。黒い肌をガンガーで洗い落として白く輝く姿となり、脱ぎ捨てた肌から女神カウシキーが生じた。白い牡牛に乗る。
解説
概要
マハーガウリー(サンスクリット महागौरी、「大いなる白き者」)は、ヒンドゥー教の大女神マハーデーヴィーの一形態で、美と清浄の女神として崇められる。ナヴァドゥルガーの第八であり、ナヴァラートリの八日目に祀られる。
神話・物語
『シヴァ・プラーナ』の伝えによれば、魔族シュンバとニシュンバは、パールヴァティーの処女の形態にのみ討たれうるという恩寵をブラフマーから得ていた。
かつてパールヴァティーの肌の色は黒かった。シヴァはわざと彼女を怒らせようと、繰り返しカーリー(黒き者)と呼んだ。この揶揄に苛立った彼女は、白い肌を得ようとブラフマーに厳しい苦行を捧げる。ブラフマーはその苦行を止めさせ、代わりに魔族シュンバとニシュンバを討つよう求めた。
パールヴァティーはこれに応じ、ヒマラヤのガンガー川で沐浴した。神々がシュンバとニシュンバの滅びを願って祈るのを見て、誰を礼拝しているのかと問う。
ガンガーに入って沐浴すると、その黒い肌はすっかり洗い落とされ、脱ぎ捨てられた肌から女神カウシキーが現れた。パールヴァティーは再び色白の姿となり、白い衣と装身具をまとった——マハーガウリーの名はこれによる。
カウシキーは戦いに赴き、チャンディー(チャンディカー)に変じて魔族ドゥームラローチャナを討った。チャンダとムンダは、チャンディーの第三の眼から現れたチャームンダーによって討たれる。チャンディーはラクタビージャとその分身を討ち、チャームンダーがその血を飲み干した。最後にカウシキーがシュンバとニシュンバを討ち、マハーサラスヴァティーあるいはアンビカーの称を得た。
そののち、彼女は再びマハーガウリーの姿に戻り、牡牛の背に乗ってカイラーサへ帰った。そこではシヴァが待っていた。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、2010年のコルカタ・カーリーガート、サンガシュリーのドゥルガー・プージャに祀られた像である。
白い牡牛に乗る姿で表されるのが通例である。四臂で、右上の手に三叉戟、左上にダマル(鼓)、右下はアバヤ・ムドラー(畏れを除く印)、左下に数珠を持つかヴァラダ・ムドラー(願いを叶える印)を結ぶ。
白という色が、この形態のすべてを規定している。前日のカーララートリーが黒であるのに対し、八日目は白である。同じ女神が、黒い肌を洗い落として白い姿になるという物語が、九夜の配列そのものに組み込まれている。
関わる神格・伝承
パールヴァティーの一形態。前後にあたるのはカーララートリーとシッディダートリーである。
脱ぎ捨てた肌から別の女神カウシキーが生じるという筋は、一柱の女神から複数の女神が分岐していく過程を物語として説明したものといえる。カウシキー、チャンディー、チャームンダー、アンビカー——シャークタ派の女神たちの関係が、この一つの挿話のなかで整理されている。
文化的足跡
ナヴァラートリの八日目は、この女神に捧げられる。この日に未婚の少女を招いて礼拝し食事を供するカンヤー・プージャンの儀礼を行う地域も多い。
肌の色をめぐる物語であるという点には注意がいる。黒から白への変化を語るこの挿話は、今日のインドにおける肌の色をめぐる社会的な議論の文脈でも言及されることがある。神話の記述と、それが現代でどう受け取られるかは別の問題として扱う必要がある。