テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
ラティーヌス
PLATE — LATINUS
ROMA · ローマ神話
LATINUS

ラティーヌス

ラティヌス · Latinus

グイヨーム・ルイエ『著名人肖像集』(1553年)のラティーヌス像(近世の想像肖像) PUBLIC DOMAIN

ラテン人とラティウムの名祖とされる王。ギリシアの伝承ではオデュッセウスとキルケーの子、ローマの伝承ではファウヌスとマーリカの子でラウレントゥムの王とされ、二つは系譜が合わない。娘ラウィーニアをアエネーアースに嫁がせた。

01

解説

概要

ラティーヌス(Latinus)は、ラテン人とその地ラティウムの名祖とされる王である。ギリシアの伝承ではオデュッセウスとキルケーの子とされ、ローマの伝承ではラウレントゥムを治めたラテン人の王として、アエネーアースに娘を嫁がせる。二つの伝承は系譜が合わず、一人の人物の生涯としてまとめることはできない。

神話・物語

ヘーシオドスの名で伝わる『神統記』の末尾は、ラティーヌスをオデュッセウスとキルケーの子とし、兄弟アグリオスとともに遠くテュルレーニア人を治めたと記す。ヒュギーヌスは、キルケーとテーレマコスの子とする。オデュッセウスとカリュプソーの子とする伝えもある。

ローマの伝承、とりわけウェルギリウス『アエネーイス』では、ラティーヌスはファウヌスとニンフのマーリカの子で、妻アマータとのあいだに娘ラウィーニアをもうけた。ラティーヌスはアエネーアースを平和のうちに迎えて娘を嫁がせようとしたが、ユーノーの介入によってルトゥリ人のトゥルヌスとの戦争が起こる。ラティーヌス自身は戦いに加わらず、和平を望み続けた。

リウィウスは別の伝えを記す。ラティーヌスはアエネーアースと戦って敗れた、あるいは戦わずに同盟を結んで娘を与えた。二人は連合してルトゥリ人と戦い、ラティーヌスはその戦いで死んだ。アエネーアースはトロイア人とラテン人を合わせてラテン人と呼び、この王の名を民の名として残したという。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、ギヨーム・ルイエ『著名人肖像集』(1553年)のラティーヌス像である。想像による近世の肖像であり、古代の図像ではない。

系譜と関係

父はファウヌス(ローマの伝承)、またはオデュッセウス(ギリシアの伝承)。母はマーリカ、あるいはキルケー。妻はアマータ、娘はラウィーニア、婿はアエネーアース。

02

領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

フル系図ページを開く →
04

資料

Wikidata
Q779406 — 骨格データの出典