PLATE — ἘΡΑΤΏ
HELLAS · ギリシア神話
ἘΡΑΤΏ
エラトー
エラト · Erato
恋愛詩を司るムーサ。名は「愛される女」を意味し、エロースと同根である。
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解説
概要
エラトー(Ἐρατώ / Eratō)は、恋愛詩を司るムーサである。名は「愛される」「望ましい」を意味し、エロースと同じ語根に由来する。
神話・物語
固有の逸話はほとんどない。彼女が最もよく現れるのは、詩人が呼びかける場面である。ロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』第三巻は、メーデイアの恋を語るにあたって冒頭で彼女を呼び、「アプロディーテーの分け前を得て、乙女たちの心を悩ませる」女神と述べる。叙事詩の全体を司るカリオペーではなく、恋を扱う巻に限って別のムーサを呼ぶという構成であり、九柱の分業が実作のなかで機能している数少ない例にあたる。
ウェルギリウス『アエネーイス』第七巻でも、物語がラティウムでの戦いに転じる場面で彼女が呼ばれている。恋愛詩の女神が戦いの巻に呼ばれる理由については古代から議論があり、ラウィーニアをめぐる争いが主題であることによるとみる読みが有力である。
アルカディアではアルカスの子とされる神託の詩人マレースの妻とされ、その地の祭祀と結びつけられた。
図像と象徴
持物は小型の竪琴(キタラ)である。テルプシコラーの竪琴より小ぶりに表され、しばしばエロースが傍らに添えられる。
本ページの主画像は、後2世紀前半のローマの《ムーサの石棺》(ルーヴル美術館 Ma475)に彫られた彼女である。
系譜と関係
文化的足跡
小惑星(62)エラトのほか、ギリシア語で「愛」を意味する語根を共有する近代語——erotic など——との連想から、彼女の名は詩集や音楽作品の題に繰り返し用いられてきた。
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領分・別名
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