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ダエーナー
PLATE — 𐬛𐬀𐬉𐬥𐬁
PERSIA · ペルシア神話
𐬛𐬀𐬉𐬥𐬁

ダエーナー

デーン · ディーン · ダエナー

敦煌莫高窟出土のソグド人白描画(10世紀、大英博物館蔵) PUBLIC DOMAIN

ゾロアスター教で人の信仰と良心を意味する語であり、その神格化。死後四日目に、生前の行いの姿をとって魂の前に現れる乙女として語られる。

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解説

概要

ダエーナー(アヴェスター語 daēnā)は、「見られるもの・観察されるもの」を意味する女性名詞で、洞察と啓示、転じて良心・信仰・宗教を指す。中期ペルシア語でデーン、新ペルシア語でディーン。サンスクリットのディーナー(高次の思考)と同源とされ、ダルマとの関係も論じられてきた。概念であると同時に、ヤザタの一柱にも数えられる。

神話・物語

『ガーサー』にすでに現れるが、記述は簡潔で、来世の報いと関わることが読みとれる程度である。これを展開するのは『ウェンディーダード』以降の文献である。

死後四日目の夜明け、魂ウルワンの前に自らのダエーナーが現れる。義者の前に立つのは、比類なく美しい十五歳の乙女である。生前に重ねた善行が多いほど、その姿は美しい。悪しき行いを重ねた魂の前には、醜い姿で現れる。乙女は犬を伴い、魂を導いてチンワト橋を渡らせ、「歌の館」へ至らせる。渡りきれぬ魂は「虚偽の館」へ引き落とされる。

自分の行いが自分を迎えに来る、という構図である。報いを外から与えられるものとしてではなく、自らが作り上げたものとして目の前に示す点に、この観念の眼目がある。

図像と象徴

この神格を確実に表した図像はきわめて乏しい。本サイトが掲げるのは、敦煌の莫高窟で見つかったソグド人の白描画(10世紀、大英博物館蔵)で、二人の女神が坐す姿を描く。一方をダエーナー、他方をバクトリアの女神ナナーとみる読みが行われているが、同定には異説があり、確定していない。中央アジアのソグド人がゾロアスター教の神格を絵に描いていたことを示す資料としては貴重で、シルクロードを通じた信仰の移動を伝えている。

系譜と関係

スラオシャミスララシュヌが橋で果たす働きと、この神格の働きは性質が違う。前三柱は裁く側に立つが、ダエーナーは裁かれる当人の行いそのものの現れである。報いを司る女神アシとも近いが、アシが与えられる果報であるのに対し、ダエーナーは積み上げられた自己である。暦では各月の第24日を司る。

文化的足跡

中期ペルシア語のデーンは新ペルシア語ディーンとなり、今日のペルシア語で「宗教」を意味する語として用いられている。アラビア語のディーンとの関係は古くから論じられており、借用の方向をめぐって議論が続いている。信仰を身につける道という比喩は、白い肌着スドレと七十二本の糸で編む帯クシュティーの着用にも受け継がれた。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q3011804 — 骨格データの出典
Commons
Daena — 図像カテゴリ