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GLOSSARIUM · BAAL CYCLE

バアル叙事詩

シリア沿岸の都市ウガリットの王宮址から出土した、前14〜前13世紀の粘土板に記された神話文書群。ウガリット語のアルファベット楔形文字で書かれ、六枚の主要な書板から成る。嵐と豊穣の神バアルが、海の神ヤムを倒して王権を得、聖山ツァフォンに宮殿を築き、やがて死の神モートに呑まれて地下に下り、妹アナトの復讐を経て復活するまでを語る。至高神エールが神々の会議を統べ、母神アーシラトが取りなしにあたる構図もここに現れる。書板には欠損が多く、場面の順序や筋の復元には諸説がある。1929年の発掘によって知られるようになり、それまで聖書の敵対的な言及からしか窺えなかったカナン宗教の姿を大きく塗り替えた。

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