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テウタテス
PLATE — TOUTATIS
CELTAE · ケルト神話
TOUTATIS

テウタテス

トウタティス · トタティス · トゥタティス

Heiko Fischer CC BY-SA 4.0

ガリアの部族神。名は「部族」を意味し、各部族が自らの守護神をこう呼んだとする説がある。ルカヌスが人身供犠の神として挙げた三柱の一つ。

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解説

概要

テウタテス(Teutates、碑文ではトウタティス Toutatis、トタティス Totatis)は、ガリアの神である。名はケルト祖語 *teutā(部族)に由来する。古アイルランド語 túath、中期ウェールズ語 tut、コーンウォール語 tus はいずれも「部族・民」を意味する。すなわちこの神は、部族そのものを守る神であった。

碑文でローマの神と組み合わされるときは、必ずマールスと組む。ただし語形の近い神名——テウタヌス、トウタニクス、トウティオリクス——はメルクリウス、アポロ、ユーピテル、マールスと様々に結びついており、これを根拠に「テウタテス」は固有名ではなく、各部族が自らの守護神に与えた一般名だったとする説がある(ヴォルフガング・マイト、デ・ベルナルド・ステンペル)。ユルゲン・ツァイドラーは、接尾辞 -ati- が稀であることを挙げてこれに反論する。名が各地で独立に作られたのなら、*teut-ater- のような別の派生形がもっと現れるはずだ、というのがその理由である。

神話・物語

物語は伝わらない。名を伝える最も古い文献はローマの詩人ルカヌスの叙事詩『内乱(ファルサリア)』(61年ごろ起筆)で、ガリア人が人身供犠を捧げた神としてエススタラニスとともに挙げられる。ケルトの神が固有の名でラテン文学に現れる稀な箇所だが、ルカヌスはガリアに足を運んだことがなく、この並列はガリア人の異国性を際立たせる修辞だった可能性が高い。三柱を古代ガリアの神群とみるヤン・デ・フリースの説に対し、グレアム・ウェブスターは韻律と響きで選ばれたにすぎないとみる。

9〜11世紀の写本に伝わる『ベルン注釈』は、供犠の方法を記す。テウタテスには、人を頭から小さな樽に沈めて溺れさせたという。この記述はしばしばグンデストルップの大釜の一場面——大男が戦士を容器へ頭から突き入れる図——と結びつけられてきた。ただし場面全体の意味は分かっておらず、そもそもこの神の図像について確実なことは何も知られていない。フランソワーズ・ル・ルーは中世アイルランドに現れる大釜(恵みをもたらすもの、害をなすもの、死者を蘇らせるもの)を通してこの樽を考察し、ヤン・デ・フリースは、燃える館に閉じ込められたアイルランドの英雄たちが水槽に身を沈める話と結びつけた。喉を切られ、絞められ、殴打され、そして溺れさせられていた湿地遺体リンドウ・マンとの関連も論じられている。

注釈はテウタテスをメルクリウスに当てるが、注釈者自身が、マールスに当てる別の資料の存在にも触れている。この揺れは、注釈者の手元にあった資料自体が混乱していたことを示すものと受け取られている。

図像と象徴

確実にこの神を描いた図像はない。手がかりは、名を刻んだ物のほうである。

イングランドのバークウェイから出た銀の奉納板(大英博物館蔵)は、「マールス・トウタティス神に」の献辞を刻む。ピュイ=ド=ドーム県ヴォワンからは、トタティスの名を落書きしたガロ・ローマ期の断片が出た。ガリアでの信仰の証拠はむしろ乏しく、確実な碑文はジョール出土の尖筆とボークレール出土の陶片五点にとどまる。パトリス・ラジョワとクロード・ルメートルは、この二か所がいずれもガリアの部族の境界にあたることを指摘する。石碑はローマ帝国の軍事的辺境に沿って集まり、持ち運びのできる奉納品は聖所や住居址から出土する。

もう一つの手がかりが、ブリテン島で68点見つかっている TOT の三文字を刻んだ指輪である。2〜3世紀のもので、リンカンシャーを中心にコリエルタウウィ族の領域に集中する。この三文字をトタティスの略と読んだのはエミール・ヒュブナー(1877年)で、以後アンヌ・ロスらがこれを受け継いだ。ローマの指輪に神名を三文字で略記する例は、メルクリウス(MER)やミネルウァ(MIN)など珍しくない。

ドナウ流域では「至高最大のユーピテル・テウタヌス」に捧げた奉納祭壇が多数見つかり、ゲッレールトの丘だけで16点を数える。テウタヌスとテウタテスは「言語的にも機能的にも近い」とアンドレアス・ホフェンエーダーは言うが、その内実は不明である。

系譜と関係

系譜は伝わらない。碑文で対応が確立しているのはマールスのみである。ケルトの属州においてマールスは多機能で、戦のほか豊穣や治癒とも結びつき、ガリアだけで約50の在来の添え名を負っていた。ケルトの神とローマの神の対応は一対一ではなく、一柱のケルトの神が複数のローマの神に、一柱のローマの神が複数のケルトの神に当てられる(インテルプレタティオ・ロマーナ)。

「部族の守護神」という職能は、中世アイルランドの英雄たちが口にする誓い——「わが部族が誓う神にかけて誓う」(Tongu do dia toinges mo thúath)——と比較されてきた。神の名を挙げず「部族の神」とだけ言うこの定型は、テウタテスという名の成り立ちと響き合う。

文化的足跡

この神の名を今日最も広く知らしめているのは、漫画『アステリックス』のガリア人が繰り返す「トゥタティスにかけて」という誓いの台詞である。原典においてそれがまさしく部族の神にかける誓いであったことを思えば、この定型はさほど的を外していない。小惑星4179番トウタティスにもその名が与えられている。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
マールス ローマ神話 同一視
interpretatio romana。碑文でテウタテスと組むローマの神はマールスのみで、バークウェイの奉納板は DEO MARTI TOVTATI と刻む。ケルトの属州のマールスは戦のほか豊穣・治癒とも結びつく多機能な存在で、ガリアだけで約50の在来の添え名を負う。
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資料

Wikidata
Q939549 — 骨格データの出典
Commons
Toutatis — 図像カテゴリ