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オヤ
PLATE — ỌYA
AFRICA · アフリカ神話
ỌYA

オヤ

オヤー · オイア · イアンサン

Rodrigo Tetsuo Argenton(彫刻: Hugo Negrini) CC BY-SA 4.0

ヨルバ宗教の風と嵐の女神。ニジェール川を領分とし、水牛に姿を変えると伝えられる。オリシャのうちただ一柱、死者の霊エグングンを統べる力をもつ。

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解説

概要

オヤ(ヨルバ語 Ọya)は、西アフリカのヨルバ人が奉じる風と嵐と稲妻の女神で、オリシャの一柱である。名はヨルバ語の「オ・ヤ(彼女は裂いた)」に由来するとされ、暴風が木々を裂く力を指す。天候の暴威を担う嵐・風の神であり、稲妻を放つ雷神、戦場に立つ軍神であり、そしてオリシャのうちただ一柱、死者の霊エグングンを統べる死神・冥界神でもある。領分はニジェール川——ヨルバ語でオド・オヤ、すなわち「オヤの川」——である。

神話・物語

伝承によれば、オヤは現在のナイジェリア・クワラ州イラの町に人として生き、オヨのアラフィン(王)シャンゴの妻となった。三度の結婚が語られ、はじめは鉄の神オグン、次にシャンゴ、最後に狩猟と農耕の神オコであったという。長く子を得られずにいた彼女は、ババラウォの指示に従って供犠を行い、九人の子を産んだ。「イヤンサン(九の母)」の名はこれに由来し、ニジェール川の九つの支流に重ねて語られることもある。

死者に対する権能の由来も物語られる。病の神ババル・アイェのために舞ったオヤの慈しみと勇気に心を動かされた彼が、死者の霊を統べる力を彼女に与えたという。生者の世界と死者の世界の境を越えて働くのは、オリシャのなかで彼女だけである。

水牛への変身譚も広く伝わる。オヤはもとより水牛の姿をとることができ、ヨルバの祭祀詩はしばしば彼女を水牛として歌う。その祭司には、水牛を殺すことが禁じられている。

図像と象徴

オヤの第一の標は、水牛の尾で作った払子イルケレである。これを振るう所作は風を起こし、同時に死者の霊を追い立て、また鎮める。もう一つの持物は銅の剣で、銅はこの女神の金属であり、稲妻の色として読まれる。色は赤、臙脂、そして虹——単色ではなく複数の色を重ねた衣をまとうのがオヤの装いであり、単色で通すオバタラとは正反対の原理に立つ。数は九。舞踏では旋回する動きそのものが竜巻の表現とされる。本項の図版はサンパウロのアフロ・ブラジル美術館が蔵するオヤ像で、掲げた剣と払子という二つの標を備える。ヨルバの地では独立した神像よりも、エグングンの仮装衣や祭壇の祭具のかたちで祀られることが多い。

系譜と関係

三度の結婚は、語り手によって順序も相手も変わる。シャンゴの妻としては、オシュン、オバとともに三柱で並べられることが多い。オヤの祭祀はもともとオヨ王国の勢力下にあった地域に限られていた。シャンゴとの結びつきの深さは、この地理と無関係ではない。皮肉なことに、奴隷貿易によってオヨ出身の信者が新大陸へ連れ去られたことで、その信仰はかえって広く分布することになった。

文化的足跡

ブラジルのカンドンブレでは、オヤはイアンサン(Iansã)の名で祀られ、習合によって聖女バルバラと重ねられた。ここには注意が要る。同じ聖バルバラを、キューバのサンテリアでは雷神シャンゴに当てており、オヤに対応づけられるのはアビラの聖テレサやカンデラリアの聖母である。習合の対応関係は普遍的な法則ではなく、土地ごとの事情で組み替えられてきた。

バイーアの街頭で売られる揚げ物アカラジェ(ヨルバ語でアカラ)は、もとをたどればオヤへの供物である。豆をすりつぶして棕櫚油で揚げるこの食物は、いまや名物としてアフリカ神話系の祭祀の外へ広く出ている。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q2004715 — 骨格データの出典