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中国の竜
PLATE — 龙
SINÆ · 中国神話・道教

中国の竜

龍 · 中国龍 · 応竜

Museum of Fine Arts, Boston PUBLIC DOMAIN

中国の想像上の霊獣。水と雨をつかさどり、皇権と吉祥の象徴とされる。西洋の竜と異なり畏怖よりも尊崇の対象で、多くの動物の特徴を合わせた姿で描かれる。

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解説

概要

中国の竜(龍、lóng)は、中国神話・民間信仰にあらわれる想像上の霊獣である。水と雨をつかさどる神獣として、また皇帝と吉祥の象徴として、東アジアでもっとも重んじられてきた。翼をもたず雲気に乗って天を翔け、淵や海に潜む。災いをもたらす怪物として退治される西洋のドラゴンとは性格を異にし、畏怖よりもむしろ尊崇と瑞祥の対象である点に、中国の竜の特質がある。

登場する物語

竜は古い文献の随所に姿を見せる。『山海経』には、翼をもち雨を降らせる応竜(おうりゅう)が記され、黄帝蚩尤(しゆう)を討つのを助けたと伝えられる。同書の燭竜(しょくりゅう)は、目を開けば昼、閉じれば夜となる巨大な神で、天地の理を体現する。

後世の信仰では、四海と江河をつかさどる竜王(りゅうおう)の像が広まり、雨乞いの対象として各地に竜王廟が営まれた。旱(ひでり)に苦しめば竜王に祈り、竜が雨を吝(おし)めば罰せられるという説話も多い。水を統べる存在としての竜は、農耕社会の切実な願いと結びついていた。

図像と象徴

竜の姿は、複数の動物の特徴を合成した点に最大の特色がある。宋の羅願(らがん)は、竜に「九似(きゅうじ)」——駱駝に似た頭、鹿の角、兎(あるいは鬼)の目、牛の耳、蛇の頸(くび)、蜃(しん)の腹、鯉の鱗、鷹の爪、虎の掌——があると説いた。長い髯をたくわえ、顎の下に宝珠を抱く。二匹の竜が珠を奪い合う「二竜戯珠」は吉祥図の定番である。爪の数には格があり、五爪の竜は皇帝の専有とされて龍袍(りゅうほう)や玉座を飾った(四爪・三爪は臣下や周辺地域に許された)。方位では東方を守る青竜(せいりゅう)として四神の一に数えられ、十二支では辰(たつ)にあてられる。南宋の陳容(ちんよう)が描いた『九竜図』は、雲水を得て躍動する竜を墨のみで捉えた名品として名高い。明代には、建築や器物の意匠を竜の九匹の子に配当する竜生九子の説も生まれた。

関わる伝承

竜は多くの神・英雄の物語に絡む。女媧は天を繕う際に黒竜を斬って洪水を鎮めたと伝えられ、竜は治めるべき水の力の化身でもあった。孫悟空が振るう如意金箍棒は、東海竜王の水晶宮に眠っていた宝であり、竜宮は宝物と水界の主権を象徴する場として説話に繰り返し現れる。

文化的足跡

竜は中国文化の自己像そのものと結びつき、人々はみずからを「竜の伝人(竜の末裔)」と称した。正月の竜舞、端午の竜舟(ドラゴンボート)など、竜をかたどる民俗行事は今日も盛んである。竜の意匠は絵画・陶磁・建築を彩り、東アジアの美術に広く継承された。現代の映画・アニメ・ゲームにも、こうした東洋の竜はしばしば登場する。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q215605 — 骨格データの出典
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Chinese dragons — 図像カテゴリ