カーテーリ・アンマン
カーテーリ・アンマン · カーテーリ · Kateri Amman
タミルの村の守護女神で、名は「森の者」を意味する。民間伝承では森に住み夜に妊婦を襲う吸血の霊であったが、祀られることで村を守る女神となり、さらに主流のヒンドゥー教でパールヴァティーの一形態とされた。恐ろしい霊が守護神へ、汎インドの女神の一相へと変化した。
解説
概要
カーテーリ・アンマンは、ヒンドゥーの民間信仰の女神で、南インドのタミルの人々が町や村を守る女神として祀る存在である。「カーテーリ」は「森の者」を意味し、民間伝承では、森に住んで夜ひとりでいる者を襲い、血を吸う恐ろしい女の霊とされる。その恐ろしい霊が祀られて村の守り手となり、さらに主流のヒンドゥー教のなかで女神パールヴァティーの一つの姿とされるようになった。
信仰
「カーテーリ」は、「森(カードゥ)の者」を意味する。民間伝承のカーテーリは、とりわけ身ごもった女性を狙うとされた。一方で、祀られたカーテーリ・アンマンは、村を守る女神である。恐れられた霊が、祀られることで守り手になったのである。ケーララのニーリやタミルのイサッキと同じ道筋をたどっている。さらに主流のヒンドゥー教のなかで、パールヴァティーの一つの姿とされた。
「アンマン」は「母」を意味する。タミルの村の女神の多くは、「〜アンマン」と呼ばれる。カーテーリ・アンマンは、出産を守る女神ペリヤーッチと関わりがあるともされる。
図像と象徴
主画像は、タミル・ナードゥの寺院に祀られるカーテーリ・アンマンの像である。
系譜と関係
パールヴァティーやマハーデーヴィーの一つの姿とされ、ペリヤーッチと関わる。
文化的足跡
タミル・ナードゥの多くの村に、カーテーリ・アンマンの祠がある。
なおヒンドゥー教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。