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グラウコス
PLATE — ΓΛΑΥ͂ΚΟΣ
HELLAS · ギリシア神話
ΓΛΑΥ͂ΚΟΣ

グラウコス

グラウコス(海神) · Glaukos · Glaucus

Bartholomeus Spranger PUBLIC DOMAIN

ギリシア神話の海神。もとはボイオーティアの漁師だったが、不思議な草を食べて海に飛び込み、予言する神となった。スキュラへの恋がキルケーの怒りを招く。

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解説

概要

グラウコス(Γλαῦκος / Glaukos)は、予言をよくするギリシアの海神である。名は「青緑の」「灰色がかった」を意味する。ギリシア神話にはこの名を持つ者が複数おり(コリントス王シーシュポスの子、ミーノースとパーシパエーの子、トロイア方の武将ヒッポロコスの子など)、本項は海神のグラウコスを扱う。

神話・物語

もっとも詳しいのはオウィディウス『変身物語』である。ボイオーティアのアンテドーンの漁師であった彼が、獲った魚を草の上に置くと、魚が跳ねて海へ帰っていった。草に力があると考えて口に入れたところ、海への渇望に取り憑かれて飛び込む。海の神々は彼を迎え入れ、オーケアノステーテュースが人間の部分を洗い流して神とした。

海神となったグラウコスはスキュラに恋するが拒まれ、キルケーに呪いの助力を求める。ところがキルケー自身が彼に惹かれ、拒まれた腹いせにスキュラを怪物へ変えた。恋の仲立ちを頼んだ結果、相手そのものが壊されるという筋である。変わり果てたスキュラを見たグラウコスは嘆き、キルケーと縁を切ったと伝えられる。

アルゴナウタイの物語では、海中から現れてアルゴー船の一行に神意を告げ、ヘーラクレースとポリュペーモスが同行しない理由を明かす。予言する海神という点で、変幻自在のプローテウスや「海の老人」ネーレウスと同じ系列に属する。アンテドーンやデーロス島での信仰が伝えられ、アイスキュロスは彼を主題とする悲劇を書いた(散逸)。

図像と象徴

青緑の髭と長い髪、魚の尾を持ち、体には貝や海藻が付着しているとされる。人間だったころの姿が波に削られて原形を失いつつあるという描写があり、変身が完了しきらない神として造形されている点が、他の海神と異なる。

古代の確実な作例は乏しい。本ページの主画像はバルトロメウス・スプランヘルの《グラウコスとスキュラ》(1580〜82年、ウィーン美術史美術館)で、古代の祭祀図像ではなくマニエリスムの解釈である。ルネサンス以降の美術ではこの場面が「拒まれる求愛」の主題として好まれ、海神の側の哀れさが強調されていく。

系譜と関係

アンテドーンの人とされ、両親には諸説ある。関わる神格は、彼を神に迎えたオーケアノスとテーテュース、恋の対象スキュラ、そしてキルケー。三者の関係の結節点にいながら、物語の帰結には関与できない神である。

文化的足跡

海面を漂う青いウミウシの一属 Glaucus(アオミノウミウシ)は、その体色からこの海神の名を与えられた。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q385397 — 骨格データの出典