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チャーヤー
PLATE — छाया
BHARATA · ヒンドゥー神話
छाया

チャーヤー

チャヤー · サヴァルナー · サドリシャー

E・A・ロドリゲス『ヒンドゥー万神殿大全』(19世紀)所収の図版。スーリヤと二人の妃サンジュニャー、チャーヤー PUBLIC DOMAIN

影を人格化したスーリヤの妃。サンジュニャーの影として生まれ、その身代わりとして家に成り代わった。シャニとサーヴァルニ・マヌの母とされる。

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解説

概要

チャーヤー(サンスクリット छाया、「影」)は、ヒンドゥー教で影を人格化した女神であり、太陽神スーリヤの妃である。サヴァルナーとも呼ばれる。

スーリヤの第一の妃サラニユー(サンジュニャー)の影像あるいは反映にあたる。サンジュニャーの影から生まれ、彼女が一時的に夫のもとを去ったのち、その家に成り代わった。

土星の神にして業と正義を司るシャニ、タープティー川の女神ターパティー、時の女神ヴィシュティ、そして次のマンヴァンタラの支配者となる定めのサーヴァルニ・マヌの母とされる。

神話・物語

原型となる物語は『リグ・ヴェーダ』(前2千年紀頃)に遡る。ヴィヴァスヴァット(スーリヤ)に双子が生まれたのち、妃サラニユー——ヴィシュヴァカルマンの娘——は夫を捨て、牝馬の姿で逃げ去る。神聖なサラニユーは、自分の代わりにサヴァルナー(「同種の者」)と呼ばれる女を置いた。サラニユーに似ているが、後代のプラーナにおけるチャーヤーが単なる影であるのとは異なり、こちらは死すべき者である。この段階のサヴァルナーには、スーリヤとのあいだに子はない。

前700〜500年頃、ヤースカが『ニルクタ』で加えた記述は、マヌがサヴァルナーから生まれたとする。もとの本文が「彼ら」(神々と解される)がサヴァルナーをサラニユーに代えたとするのに対し、ヤースカはサラニユー自身がサヴァルナーを作って代えたと語る。『ブリハッド・デーヴァター』はこの原型をサドリシャー(「よく似た者」)と呼ぶ。

5世紀頃の『ハリヴァンシャ』——『マハーバーラタ』の付編——に至って、サラニユーはサンジュニャーと呼ばれ、その分身は彼女の影ないし反映であるチャーヤーへと縮減される。サンジュニャーは太陽の三人の子を産んだのち夫を捨て、幻術によって作ったチャーヤーに子らの世話を託して去る。スーリヤはチャーヤーをサンジュニャーと取り違え、彼女とのあいだにマヌを得た。この子は父にそっくりであったため、サーヴァルニ・マヌと呼ばれる。

やがてチャーヤーが自分の子を偏愛し、サンジュニャーの子らを顧みなくなったとき、ヤマは足を振り上げて彼女を脅した。チャーヤーはヤマに、その脚が落ちるであろうと呪いをかける。スーリヤはこの呪いを軽くし、脚の一部が落ちて地上の虫に食われるにとどめた。この一件から真相が露見し、スーリヤに問い詰められたチャーヤーは自らの成り立ちを明かす。スーリヤはサンジュニャーを探し出して連れ戻した。

『マールカンデーヤ・プラーナ』はこの話を二度語る。一方ではサンジュニャーが夫を去る理由を、その輝きと熱に耐えられないためとする。ヤマへの呪いも少し異なり、ヤマがチャーヤーを罵り脚を上げて蹴ろうとしたのに対し、彼女は脚が虫と潰瘍に冒されるよう呪う。スーリヤはヤマに、脚の虫を食べる鶏を与えた。この版のチャーヤーは巧みに「私はお前の父の妻である」と言い、母であるとは言わない。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、E・A・ロドリゲス『ヒンドゥー万神殿大全』(19世紀)に載る図版である。スーリヤと二人の妃サンジュニャー、チャーヤーが並んで描かれている。

固有の持物は伝わらない。この女神を規定するのは、単独では存在しないという一点である。サンジュニャーの影として生まれ、その代わりを務めるために存在する。名がそのまま「影」を意味することが、その性格を尽くしている。

物語における位置も特異である。妻の身代わりとして置かれた存在が、実際に子を産み、その子が次のマンヴァンタラの支配者となる。影であるはずのものが系譜のなかで実体を持ってしまう——この転倒が、物語の駆動力になっている。

系譜と関係

夫はスーリヤ。子はシャニ、ターパティー、ヴィシュティ、サーヴァルニ・マヌ。サンジュニャーの影として生じた。

シャニの母であるという点は、後代の占星術において重要な位置を占める。土星の凶意を語る文脈で、その母が影の女神であることがしばしば言及される。ヤマとの確執も、シャニとヤマが異母兄弟でありながら性格を異にすることの説明として機能している。

文化的足跡

サラニユーからサヴァルナーへ、サヴァルナーからチャーヤーへ。ヴェーダから叙事詩、そしてプラーナへ至る千数百年のあいだに、この女神の位置づけは段階的に変わってきた。死すべき人間の女から、幻術で作られた影へ。本サイトの記事は、その変化そのものを追う形で構成している。

日本語圏では、スーリヤの妃といえばサンジュニャーの名が挙げられ、身代わりとして置かれた影の女神まで紹介されることはまずない。しかしシャニというインド占星術の重要な神格の母である以上、この女神を欠いては系譜が繋がらない。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q2963496 — 骨格データの出典
Commons
Chhaya — 図像カテゴリ