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ブリュンヒルド
PLATE — BRYNHILDR
NORÐR · 北欧神話
BRYNHILDR

ブリュンヒルド

ブリュンヒルデ · ブルンヒルト · ブリュンヒルド

ガストン・ビュシエール《ブリュンヒルト》絵葉書図案(1897年) PUBLIC DOMAIN

北欧ではワルキューレ、大陸ゲルマンではアマゾーンめいた女王として現れる。シグルズに欺かれてグンナルと結婚し、その死をもたらした。ゲルマン英雄伝説の中心人物。

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解説

概要

ブリュンヒルド(古ノルド語 Brynhildr、中高ドイツ語 Brünhilt)は、ゲルマン英雄伝説の女性である。

北欧の伝統では盾持つ乙女あるいはワルキューレであり、『ヴォルスンガ・サガ』と同じ出来事を扱うエッダ詩の主要人物として現れる。大陸ゲルマンの伝統——『ニーベルンゲンの歌』——では、アマゾーンめいた強大な女王として描かれる。

いずれの伝統においても、シグルズ(ジークフリート)が欺いて自分をブルグント王グンナル(グンテル)と結婚させたのち、その死をもたらす役を担う。

神話・物語

北欧の版では、オーディンの命に背いたためにトゲの城に眠らされ、炎の壁に囲まれる。これを越えて目覚めさせたのがシグルズであり、二人は誓いを交わした。

ところがシグルズはグユキ王の館で忘却の酒を飲まされ、王女グズルーンと結婚する。そののち、グズルーンの兄グンナルがブリュンヒルドに求婚した。炎の壁を越えられなかったグンナルに代わり、シグルズが姿を変えてこれを越え、ブリュンヒルドを娶る——グンナルの姿のままで。

のちにグズルーンとの口論からこの欺きが露見する。ブリュンヒルドはグンナルにシグルズを殺させ、その火葬の薪に自ら身を投じた。

大陸の伝統では結末が異なる。『ニーベルンゲンの歌』のブリュンヒルトはジークフリートの死ののちも生き続け、自死しない。

歴史上のアウストラシア王妃ブルンヒルダに起源を持つ可能性が指摘されている。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、ガストン・ビュシエールの絵葉書図案《ブリュンヒルト》(1897年)である。

名の由来は、古高ドイツ語のブルニア(brunia、「鎧」)とヒルティア(hiltia、「戦い」)にあたる語の複合である。この名が最初に確認されるのは6世紀、実在のアウストラシアのブルンヒルダについてであり、ブルニキルディスの形をとる。

エッダ詩『ブリュンヒルドの冥界行』では、『シグルドリーヴァの歌』のワルキューレ、シグルドリーヴァがこの人物と同定される。この名はシグル(sigr、勝利)とドリーヴァ(drífa)から成る。

炎に囲まれて眠る乙女と、それを越える英雄という構図は、ヨーロッパの民話に広く分布する型である。

関わる神格・伝承

夫はグンナル、かつての誓いの相手はシグルズ。アンドヴァリの呪われた黄金をめぐる物語群に属する。

「ゲルマン伝説において最も重要な人物」と評されることがある。北欧と大陸という二つの伝統に共通して現れ、しかも両者で性格を異にする——ゲルマン英雄伝説の広がりと分岐を、この一人が体現している。

文化的足跡

リヒャルト・ワーグナーは『ニーベルングの指環』でブリュンヒルデを中心人物とした。今日この人物について広く抱かれている像の大半は、ワーグナーの描写に由来する、あるいはその影響を受けている。

日本語圏でも「ブリュンヒルデ」の名はワーグナー経由で知られる。楽劇の結末——炎に馬で飛び込む場面——は、サガの火葬の薪に基づきつつ大きく脚色されたものである。原典と近代の翻案を区別して読む必要がある。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q850506 — 骨格データの出典