テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
アストライオス
PLATE — ἈΣΤΡΑΙ͂ΟΣ
HELLAS · ギリシア神話
ἈΣΤΡΑΙ͂ΟΣ

アストライオス

アストライオス · アストラエウス · Astraeus

フォルマー『全民族神話辞典』(1874年)の挿図(作者不詳) PUBLIC DOMAIN

ティーターンの一柱で、暁の女神エーオースの夫。四方の風と星々の父とされる。固有の物語を持たず、風と星に共通の父を与えるために系譜に置かれた神格である。

01

解説

概要

アストライオス(Ἀστραῖος / Astraios)は、ティーターンのクレイオスとエウリュビアーの子で、暁の女神エーオースの夫である。名は「星の」を意味する。ヘーシオドス『神統記』では、風と星々の父として系譜に置かれる。

神話・物語

固有の物語は伝わらない。ヘーシオドスが語るのは、エーオースとの結婚から生まれた子らだけである。

『神統記』(375〜382行)によれば、エーオースはアストライオスとのあいだに、晴れをもたらす西風ゼピュロス、速い北風ボレアース、南風ノトスを生み、さらに明けの明星エーオスポロスと、天に輝く星々を生んだ。東風エウロスはこの一覧になく、後代の資料で四方の風の一柱として加えられた。

のちの伝えには、正義の女神アストライアーを彼の娘とするものがある(アラートス『天象』の註解など)。星の名をもつ父と、天に昇って乙女座になった娘とを結ぶ系譜である。

ノンノス『ディオニューソス譚』第6巻では、アストライオスは占星の術に通じた老神として現れ、デーメーテールに娘ペルセポネーの行く末を占ってみせる。古代末期の詩人による独自の造形である。

図像と象徴

本サイトの主画像は、フォルマー『全民族神話辞典』(1874年)に収められた挿図である。古代の作例で、アストライオスと名指しできるものは知られていない。

ペルガモンの大祭壇の巨人戦争の浮彫では、ティーターンの世代の神々が名を刻まれて登場するが、アストライオスの姿は確認されていない。

系譜と関係

父はクレイオス、母はエウリュビアー。兄弟はパラースとペルセース。妻はエーオース。子はボレアース、ノトス、ゼピュロス(後代にはエウロスも)と、エーオスポロスおよび星々。

文化的足跡

小惑星(5)アストラエアは、娘とされるアストライアーの名による。アストライオス自身の名は、ヘーシオドスの系譜とノンノスの叙事詩のほかにはほとんど現れない。

02

領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

フル系図ページを開く →
04

資料

Wikidata
Q250588 — 骨格データの出典