ペルセース
ペルセース · ペルセス · Perses
ティーターンのクリオスとエウリュビアーの子で、名は「破壊する者」を意味する。アステリアーを妻としヘカテーをもうけた。固有の物語を持たず、重要な女神ヘカテーに父を与えるためにのみ系譜に置かれた。
解説
概要
ギリシア神話において、ペルセース(Perses、「破壊する者」の意)は、ティーターンのクリオスとエウリュビアーの子であり、それゆえアストライオスとパラースの兄弟である。
古代の伝承はその婚姻と子孫以外にほとんど記録せず、その役割はもっぱら系譜的であり、他のより重要な人物に親を提供するために存在するにすぎない。
系譜
ペルセースはアステリアー(レートーの姉妹)を妻とし、その娘がヘカテーである。
ヘーシオドス『神統記』は、ヘカテーに異例に長い讃辞を捧げる。「ゼウスは彼女を何よりも尊び、輝かしい贈り物を与えた。大地と海における分け前を」。この女神の重要性が、その父の存在理由である。
ペルセース自身については、名が挙げられるのみである。
同名の人物
ギリシア神話には複数のペルセースがいる。
ヘーリオスとペルセーイスの子ペルセース(アイエーテースとキルケーの兄弟)、そしてペルセウスとアンドロメダーの子ペルセース——ペルシア人の名祖とされた——である。
ヘーロドトスは、ペルシア人が自らをペルセウスの子ペルセースの裔と称したと記す。ギリシア人が敵の民族の起源を自らの神話に接続する試みである。
本項はティーターンのペルセースを扱う。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
名のみの神格という点が、この存在を規定する。「破壊する者」という名を持ちながら、何も破壊しない。ヘカテーの父としてのみ存在する。
関わる神格・伝承
父はクリオス、母はエウリュビアー。妻はアステリアー、娘はヘカテー。兄弟はアストライオス、パラース。
文化的足跡
日本語圏でこの名が挙げられることはまずない。ヘカテーの父として系譜に現れる程度である。