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狼男
PLATE — WEREWOLF
ALIA · その他・未分類
WEREWOLF

狼男

人狼 · ワーウルフ · ライカンスロープ

Lucas Cranach the Elder / The Metropolitan Museum of Art, CC0 CC0

人が狼、あるいは狼に似た獣へと変身するという、ヨーロッパを中心に世界各地で語られてきた伝説上の存在。呪いや魔術で獣性を露わにする姿は、人のうちに潜む野生の隠喩として繰り返し想像されてきた。

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解説

概要

人が狼、あるいは狼に似た獣へと変身するとされる、伝説上の存在。英語 werewolf は古英語の wer(人)と wulf(狼)の合成で、「人狼」とも訳される。学術語のリカントロピー(lycanthropy)はギリシア語の「狼」と「人」に由来する。ヨーロッパの民間伝承を中心に、世界各地の変身伝承やシャーマン的な獣化のモチーフと響き合いながら語り継がれてきた。人のうちに潜む野生や獣性の隠喩として、繰り返し想像されてきた存在である。

登場する物語

西洋で最も古い型のひとつが、ギリシアのアルカディア王リュカーオーンの物語である。彼は神を試そうとゼウスに人肉(一説には我が子)を供したため、狼に変えられた——オウィディウス『変身物語』をはじめ、ヘロドトス、パウサニアス、大プリニウスらがこの類の話を伝える。アルカディアには、籤で選ばれた者が湖を渡って九年のあいだ狼となり、その間に人肉を口にしなければ人へ還れる、という伝承もあった。メソポタミアでは、イシュタルに拒まれた牧人が狼に変えられる挿話が『ギルガメシュ叙事詩』に見える。北欧では『ヴォルスンガ・サガ』のシグムンドとシンフィヨトリが呪われた狼の毛皮をまとい、スラヴ圏にもヴォルコラク、ヴルコドラクの名で同種の存在が語られ、変身そのものはオボロテニと総称された。近世ヨーロッパでは、魔女裁判と並んで「狼男裁判」が各地で行われた。

図像と象徴

歴史的な図像では、狼そのものの姿か、四つ足で人を襲う半人半獣として描かれることが多かった。ルーカス・クラーナハ(父)の木版画《人狼》は、子を抱えて駆ける獣人と、なぎ倒された亡骸を描き、この主題の凄惨さを伝える初期の作例である。二足で直立する筋骨たくましい「狼男」の姿や、満月に変身し銀の弾丸で倒せるという約束事の多くは、近代、とりわけ20世紀の映画によって定着した造形であって、古い伝承では変身の手段も弱点もはるかに多様であった。狼の毛皮や帯を身につける、軟膏を塗る、呪いを受けるなど、変身の契機は一様でない。

関係する伝承と存在

狼男は、特定の神話体系に属する固有名の怪物ではなく、変身という主題そのものが各地で独立に育った点に特色がある。ゼウスによる懲罰としての獣化(リュカーオーン)、狼の力をまとう北欧の狼戦士ウールヴヘズナル、動物へ姿を変えるシャーマンの伝承など、性格の異なる話が「人が狼になる」という一点で緩やかに束ねられている。似ているのは変身のモチーフであって、起源が一つなのではない。

文化的足跡

狼男は、抑えがたい衝動や、理性の下に潜む獣性の象徴として、近代の文学・映画で繰り返し主題化された。19世紀の怪奇小説を経て、20世紀の映画が今日の定型像を作り、以後は小説・漫画・ゲームにいたるまで数多くの作品に登場している。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q9410 — 骨格データの出典
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