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広目天
PLATE — VIRŪPĀKṢA
DHARMA · 仏教の尊格
VIRŪPĀKṢA

広目天

毘楼博叉 · ヴィルーパークシャ · Virūpākṣa

広目天像(平安時代、京都・浄瑠璃寺蔵、東京国立博物館寄託)/CC BY-SA 4.0 CC BY-SA 4.0

四天王の一尊で西方を守護する。名は「異形の眼の者」で千里眼と解され広目と訳された。龍神を眷属とする。古くは筆と巻物を持つ姿で表され、東大寺戒壇院像が名高い。

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解説

概要

西方広目天(梵名ヴィルーパークシャ)は、仏教における天部である。持国天増長天、多聞天(毘沙門天)とともに四天王の一尊に数えられる。

ヴィルーパークシャとは本来サンスクリット語で「種々の眼をした者」あるいは「不格好な眼をした者」という意味だが、「尋常でない眼、特殊な力を持った眼」さらに千里眼と拡大解釈され、広目と訳された。毘楼博叉とも称する。三昧耶形は三鈷戟、羂索。種子はビ(vi)。

信仰

四天王の一体、西方を護る守護神として造像されることが多い。仏堂内では本尊の向かって左後方に安置するのが原則である。

本来はインド神話の雷神インドラ(帝釈天)の配下で、のちに仏教に守護神として取り入れられた。須弥山の四方を護る四天王の一員として白銀埵に住み、西の方角、あるいは四つの大陸のうち西牛貨洲を守護する。

龍神や富単那を眷属とする。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、京都・浄瑠璃寺の広目天像である(平安時代、東京国立博物館寄託)。

持物は、古くは筆を持ち巻物に何かを書き留めている姿で表現された。ただしこれは主に天平時代のもので、平安時代以後は徐々に別の持物を持つようになった。胎蔵界曼荼羅では体色は赤色、右手は三鈷戟を持ち、左手は拳にして右腰に置く姿で描かれる。羂索を持った姿で表されることもある。

中国の民間信仰においては、赤い顔で竜を持った姿で表される。「風調雨順」の配当では、蛇(竜)が「順」にあたる。

筆と巻物という持物が特徴的である。四天王のうち武器ではなく筆記具を持つのは広目天のみであり、「広く見る」という名に対応して、見たものを記録する者として造形されている。

関わる神格・伝承

四天王の一尊。帝釈天の外臣。眷属は龍神と富単那。

ヴィルーパークシャは、ヒンドゥー教においてシヴァの添え名でもある。三つの眼を持つシヴァを「異形の眼の者」と呼ぶ用法であり、仏教の広目天とは別の存在だが、名の由来は共通する。

文化的足跡

日本の仏教美術において、東大寺戒壇院の広目天像(8世紀)は、筆と巻物を持ち眉をひそめて遠くを見る姿で、四天王像のなかでも最も名高い作例の一つである。

なお仏教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその尊格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q1188714 — 骨格データの出典