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ポリュイードス
PLATE — ΠΟΛΎΙΔΟΣ
HELLAS · ギリシア神話
ΠΟΛΎΙΔΟΣ

ポリュイードス

ポリュエイドス · ポリュイドス · Polyeidos

The Yorck Project PUBLIC DOMAIN

ギリシア神話の予言者。ミーノース王の子グラウコスを蜜甕から探し出し、蛇の教えた草で蘇生させた。メラムプースの家系に属する。

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解説

概要

ポリュイードス(Πολύιδος / Polyidos。ポリュエイドスとも)は、コリントスあるいはアルゴスの出とされる予言者である。メラムプースの子孫にあたり、クレータ王ミーノースの子グラウコスを死から呼び戻した話で知られる。

彼の逸話はいずれも「見えないものの居場所を言い当てる」型をとる。隠された遺体、牝牛の色の比喩、天馬を得る手立て——問いに対して物の名を返すという形式が繰り返される。

神話・物語

ミーノースの幼い子グラウコスは、鼠を追ううちに蜂蜜を満たした大甕に落ちて死んだ。姿が消えた子を探しあぐねた王が神託に問うと、牛の群れのなかに不思議な牝牛が生まれており、その色を言い当てた者が子を生きて返すだろう、と告げられる。牝牛は一日のうちに白から赤、赤から黒へと三度色を変えた。集められた予言者のなかでポリュイードスだけが、それを桑の実にたとえた。熟していく実の色の変化に重ねたのである。

捜索を命じられた彼は、酒蔵の屋根に止まった梟が蜜蜂を追い払うのを前兆と読み、蜜甕のなかに遺体を見つけた。ところがミーノースは、生き返らせるまで出さぬと言って、彼を遺体もろとも墓に閉じ込める。

墓のなかへ一匹の蛇が現れ、遺体に近づいた。彼は遺体が損なわれることを恐れて蛇を打ち殺す。すると別の蛇が来て、死んだ蛇を見るや一度姿を消し、草をくわえて戻り、死骸の上に置いた。蛇は生き返った。同じ草を子の体に置くと、グラウコスも息を吹き返す。

感嘆したミーノースは予言の術を子に授けるよう求めた。断ったが島を出ることを許されず、やむなく教える。そして島を発つ日、彼はグラウコスに自分の口へ向けて唾を吐くよう命じた。言われたとおりにしたグラウコスは、教わったことをすべて忘れた。血によって伝わる家系の術は、外の者へは渡らないという結末になっている。

ほかに、ベレロポーンアテーナーの神殿で眠るよう助言して黄金の轡を得させ、ペーガソスの捕獲を可能にしたこと、ミューシア王テウトラースの狂気を癒したこと、そして『イーリアス』第13巻に見えるように、我が子エウケーノールが家で病死するかトロイアで討たれるかのいずれかだと予言したことが伝わる。息子は出征を選び、パリスの矢に倒れた。

図像と象徴

本ページの主画像は、前460〜450年頃のアッティカ白地キュリクス(ソタデスの絵師、大英博物館)である。円蓋を持つ墓のなかに、蛇を前にしたポリュイードスと、まだ死んでいるグラウコスが向かい合って坐す。白地の技法は本来ほとんどが墓の副葬品に用いられたもので、墓のなかの蘇生を白地の器に描くという選択そのものが、この場面の主題と重なっている。

古代の作例はこれを含めごく少ない。予言者の逸話が図像になりにくいなかで、蛇と草という具体的な物が場面を成立させた例である。

系譜と関係

父はコイラノス。その父をクレイトスとする説(レーロスのペレキューデース)と、アバースの子とする説(パウサニアース)があるが、いずれもメラムプースの家系に属する点は変わらない。

妻エウリュダメイアとの子はクレイトス、エウケーノール、アステュクラテイア、マントー。このマントーはテイレシアースの娘マントーとは別人である。

蘇生させたグラウコスはミーノースとパーシパエーの子であり、海神グラウコスとも、ベレロポーンの父グラウコスとも別人である。

文化的足跡

ソポクレースとエウリピデスがそれぞれ『ポリュイードス』を書いたと伝えられるが、いずれも断片しか残らない。

蛇が草で仲間を蘇らせるのを見て、人にも試すという筋は、グリム童話『三枚の蛇の葉』(KHM16)とほぼ同じ形をとる。古代の予言者譚と近世ヨーロッパの民話が同じ型を共有している例として、しばしば取り上げられる。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q2335996 — 骨格データの出典