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PLATE — ΛΑΙ͂ΛΑΨ
HELLAS · ギリシア神話
ΛΑΙ͂ΛΑΨ

ライラプス

ライラプス · ラエラプス · Lailaps

どんな獲物も決して逃さない運命を負った猟犬。決して捕まらない狐を追ったため、ゼウスに石へ変えられた。

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解説

概要

ライラプス(Λαῖλαψ / Laelaps)は、ギリシア神話の猟犬である。名は「疾風」「突風」を意味する。どんな獲物も決して逃さないという運命を負っていた。

この一点によって、彼は物語の道具であると同時に、物語の破綻の原因にもなる。決して捕まらないテウメーッソスの狐と対決させられたとき、二つの絶対が正面から衝突した。

登場する物語

由来は資料によって割れる。もとはヘーパイストスゼウスのために作った犬であり、ゼウスがこれをエウローペーに、彼女が息子ミーノースに与えたとする伝えがある。狙った獲物を外さない槍とともに、クレータ王家の宝であった。一方、アルテミスの持ち物だったとする伝えも広く行われている。神が作った犬とするか、狩猟の女神の犬とするかで、この獣の性格の説明は変わる。

人間の手に渡る経緯も一様でない。アテーナイ王エレクテウスの娘プロクリスが、夫ケパロスと仲違いしたときにミーノース(あるいはアルテミス)から犬と槍を得て、和解の際に夫へ贈ったとされる。贈り物が夫婦の和解の証として働き、しかもその同じ槍がのちにプロクリス自身の命を奪うことになる。

やがてテーバイのアムピトリュオーンが、決して捕まらない牝狐を退治せねばならなくなった。タポス戦の戦利品と引き換えに、ケパロスから犬を借り受ける。狩りが始まると、狐は逃げ切れず、犬も捕らえられない。追跡は終わらない。ゼウスは両者を石に変えた。

運命が二つ並べば、そのうち一方は必ず破られる。ゼウスの処置は、どちらも破らずに済ませる唯一の手であった。ただしそれは、犬の能力が一度も証明されないまま終わることを意味する。決して逃さない犬は、ついに何も捕らえなかった。

図像と象徴

ライラプスを名指した古代の作例は知られていない。犬の図像は数多いが、この犬だけを他と分ける標識がないためである。

近世の絵画では、ピエロ・ディ・コジモ《ニュンペーの死を悼むサテュロス》(1495年頃、ロンドン・ナショナル・ギャラリー)に描かれた犬をライラプスと見る説がある。横たわる女性をプロクリスと読む解釈に基づくものだが、画面には題名も銘もなく、主題の同定そのものが確定していない。推定の上に推定を重ねることになるため、本項では主画像を置いていない。

石に変えられたのち天へ上げられ、おおいぬ座になったとする伝えがある(カタステリスモス)。もっともおおいぬ座の由来としては、オーリーオーンの猟犬とする説のほうが広く行われている。

関係する神格・退治した英雄

作り手をヘーパイストスとする伝えと、アルテミスの犬とする伝えがある。持ち主はミーノースプロクリスケパロスと移り、最後にアムピトリュオーンへ貸し出された。対決したのがテウメーッソスの狐、決着をつけたのがゼウスである。

文化的足跡

1866年、エドワード・ドリンカー・コープはニュージャージー州で発見した肉食恐竜にラエラプス(Laelaps)の学名を与えた。俊敏な捕食者という含意を込めたものである。だがこの名はすでにダニの属名として使われていたため、無効となり、のちにドリプトサウルスと改名された。19世紀アメリカの古生物学者による「化石戦争」の一齣として知られる挿話である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q907245 — 骨格データの出典
Commons
Laelaps (mythology) — 図像カテゴリ