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PLATE — KUMARBI
SVMER · メソポタミア神話
KUMARBI

クマルビ

クムルウェ · Kumurwe · クマルウィ

「神々の父」と呼ばれたフルリの神。天上の王権を奪われた老王として描かれ、テシュブを倒すための挑戦者を次々に生み出す。

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解説

概要

クマルビは、フルリ人の神々のなかで高い位置を占め、「神々の父」と呼ばれた神である。神話のなかでは、王権を奪われた老いた前王として描かれる。ただしこれは、フルリの宗教で実際に主神の座を失ったことを示すものではなく、物語の枠組みとみるべきだとされる。農耕の神とみる見方が広く行われているが、証拠は限られており、一致した見解には至っていない。豊かさとも結びつけられ、冥界に住まうと考えられた。

祭祀は、アナトリアからザグロス山脈にいたるフルリ人の居住域の全体で確認される。ただし信仰上の重みは比較的小さかったと論じられてきた。最古の言及の可能性があるのはウルケシュの王碑文だが、神名の読みには議論がある。マリ、ウガリト、アララハ、アラプハの文書に名が現れ、ヒッタイトの神々にも取り込まれてハットゥシャの文書に見える。ヤズルカヤの聖所の神々のなかにも彼の姿が同定されている。

当サイトにはアナトリア・フルリの神話体系に対応する区分がないため、本項目は暫定的にメソポタミア神話のもとに置いている。

神話・物語

彼を中心とする作品群はクマルビ神話群と呼ばれ、『クマルビの歌(出現の歌)』『ラマの歌』『銀の歌』『ヘダムの歌』『ウルリクンミの歌』などが数えられる。

『出現の歌』はこう語る。天上の王権はアラル、アヌ、そしてクマルビへと移った。クマルビはアヌを追い落とす際にその陰部を噛み切り、そのため体内に三柱の神を宿す。頭を割って生まれたのが天候神テシュブであった。以後、父と子は敵として対する。

クマルビは、テシュブを倒すための挑戦者を次々に作り出す。海の娘に産ませた蛇ヘダム、岩から生まれた石の巨人ウルリクンミなどである。ウルリクンミは巨人ウペルリの肩の上で育ち、天に届くまで伸びて神々を脅かした。神々は原初に天と地を切り離した銅の鋸を持ち出し、巨人を台座から切り離してようやくこれを倒す。彼の企ては短期的には成功するが、最後には必ず破れるという型が全体を貫いている。

図像と象徴

クマルビと確実に同定できる図像は乏しい。ヤズルカヤの浮彫の一体を彼とみる同定が提出されているが、銘文の読みに依拠するもので、造形上の固有の特徴が知られているわけではない。当サイトが本項目に主画像を置かないのはこのためである。老いた前王という像は、もっぱら文学のなかで形づくられた。

系譜と関係

テシュブの親。アヌの陰部を噛み切ったことによって彼を身ごもったため、讃歌はアヌを父、クマルビを母と呼ぶ。この呼び分けは翻訳上の便宜ではなく、原典がそのように書き分けている。

彼はまた、各地の神々のうち「神々の父」と呼ばれた存在と結び付けられた。前18世紀にはすでに、青銅器時代の内陸シリアの主神ダガンとの関係が生じている。両者はともに女神シャラシュ、そしてメソポタミアのエンリルと結びついた。前16世紀以降、クマルビとエンリルは対応する神とみなされたが、完全に融合したわけではなく、同じ神話のなかに別々の神格として現れることもある。ウガリトから出た三言語版のヴァイドナー神名表は、クマルビとエンリルの双方を現地の神エールの対応神として並べる。

文化的足跡

天上の王権が三代にわたって移り、去勢によって代替わりが起こるという筋立ては、ヘシオドス『神統記』のウーラノス、クロノス、ゼウスの継承譚と細部まで一致する。1936年にエミール・フォラーがこの対応を指摘して以来、ギリシア神話が近東の伝統から受けた影響を論じるうえで、この神話群は中心的な材料であり続けている。石の巨人ウルリクンミとテューポーンの比較も同じ文脈で行われてきた。

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領分・別名

INTERPRETATIO — 同一視・同源
エンリル メソポタミア神話 同一視
前16世紀以降、クマルビとエンリルは対応する神とみなされた。ただし完全な融合ではなく、同じ神話に別個の神格として現れることもある。
ダゴン フェニキア・カナン神話 同一視
前18世紀にはすでに、青銅器時代の内陸シリアの主神ダガンとの結びつきが生じている。両者はともに女神シャラシュと結ばれた。
エール フェニキア・カナン神話 同一視
ウガリト出土の三言語版ヴァイドナー神名表は、クマルビとエンリルの双方を現地の神エールの対応神として並べる。
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資料

Wikidata
Q945508 — 骨格データの出典