ハウミア・ティケティケ
ハウミア · Haumia-tiketike · Haumia
マオリ神話の野生植物の神で、シダの根茎を司る。天地分離に加わったのち、嵐の神から母の懐(土中)に隠れたが、トゥーに掘り出されて食べられた。栽培植物の神ロンゴと対をなす。
解説
概要
ハウミア・ティケティケ(Haumia-tiketike、ハウミアとも)は、マオリ神話におけるすべての野生の植物性食物の神である。とりわけシダ(ワラビ)の澱粉質の根茎に結びつけられる。この根茎は、かつてマオリの食事の主要な要素であった。
栽培植物の神ロンゴと対をなす。
神話・物語
部族や地域による伝承の変異のなかで、ハウミアはランギヌイの子とも孫ともされる。アラワ族の創世神話と結びつけられることが多く、そこで彼はランギとパパの分離に同意し、これを試みた。
世界に光と空間を入れるために両親を引き離すことに同意したハウミアは、三番目に腕で押し離そうと試みた。成功したのはタネであったが、ハウミアの関与は、風と嵐の神タウィリマーテアの怒りを招く。母が彼と兄弟ロンゴを懐——すなわち土のなか——に隠さなければ、殺されていたであろう。
嵐から逃れたものの、二人は兄弟トゥーに見つけられた。トゥーは兄弟たちが自分を助けずに隠れたことを恨み、二人の髪——地上に出た葉——を目印に掘り出して食べた。
図像と象徴
固有の古い図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
野生植物の神であること、そして根茎——地中で育つもの——に結びつくことが、この神を規定する。母の懐に隠れるという物語は、根が土のなかにあることの説明である。
ロンゴとの対は、マオリの食物観を示す。栽培したものと採集したもの。クマラが北島の限られた地域でしか育たなかったのに対し、シダの根茎はどこでも採れた。ハウミアは、より広く食べられていた食物の神である。
関わる神格・伝承
父はランギヌイ(あるいはその子)、母はパパトゥーアーヌク。兄弟はロンゴ、タネ、タンガロア、トゥー、タウィリマーテア。
トゥーが兄弟の子孫を食べるという物語は、人間が植物を食べることの起源譚である。ロンゴの子孫(栽培植物)とハウミアの子孫(野生植物)が、ともにトゥーの子孫(人間)の食物になる。
文化的足跡
シダの根茎(アルヘ)は、ヨーロッパ人の到来以前、マオリの最も重要な炭水化物源であった。この食物の神が創世神話に位置を持つことは、日常の食事と宇宙論の結びつきを示している。
なおマオリの信仰は、今日まで続く生きた伝統である。