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PLATE — AILILL MAC MÁTA
CELTAE · ケルト神話
AILILL MAC MÁTA

アリル・マク・マータ

アリル · アイリル・マク・マータ · Ailill mac Mata

アイルランド神話のコナハト王。メイヴの夫。妻との財くらべから『クアルンゲの牛捕り』が起こり、のちに妻の命で討たれた。

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解説

概要

アリル・マク・マータ(Ailill mac Máta)は、アルスター物語群に語られるコナハトの王である。女王メイヴの夫として、クルアハンから国を統べた。

「マータの子」という母方の名で呼ばれるのは、コナハトの王権を母の血筋から主張したためである。母マータ・ムリスクはコナハトの部族連合フィル・オル・ネフマハトの出であった。父はレンスターの王ルス・ルアド。『クアルンゲの牛捕り』は、メイヴが彼を夫に選んだ理由を、けちでなく、嫉妬せず、恐れを知らぬ男は彼だけだったからだと記す。この三つの条件を彼が最後に一つ破ったことが、自らの死につながる。

神話・物語

『ボイン川の戦い』は別の由来を伝える。彼はメイヴの姉妹の孫にあたり、幼くしてクルアハンに引き取られ、当時すでに王座にあったメイヴのもとで育てられた。長じて優れた戦士となり、女王の護衛長となり、そして愛人となる。当時の夫は彼をコナハトから追おうとしたが女王が許さず、一騎討ちを挑んで敗れた。こうしてアリルが夫にして王となる。

『クアルンゲの牛捕り』の発端は、この夫婦の枕辺の口論である。財を数え上げると二人はまったく同等だったが、ただ一頭、牡牛フィンベンナハだけが釣り合わない。この牛はもとメイヴの群れに生まれながら、女の持ち物であることを潔しとせずアリルの群れへ移ったという。均衡を取り戻すため、アルスターの牡牛ドン・クアルンゲを手に入れることが決まった。

遠征のさなか、軍は二手に分かれる。メイヴとフェルグス・マク・ロイヒが同じ隊を率いたのを疑ったアリルは、御者を遣って二人を見張らせた。事を目にした御者はフェルグスの剣を盗み出す。アリルは妻を責めなかった。フェルグスの忠誠を確かめるためだろうと考え、剣を証拠として隠し持っただけである。最後の会戦の前、彼はその剣をフェルグスに返した。

嫉妬しないという約束を彼が守り抜いたのは、湖でメイヴとフェルグスが水浴するのを見るまでであった。かたわらに盲目の兄弟がいたので、アリルは湖で牡鹿と牝鹿がたわむれていると告げ、槍で射てみよと唆す。放たれた槍はフェルグスを貫いた。

晩年、老いたコナル・ケルナハがクルアハンに身を寄せていた。他の女に通う夫を見張らせていたメイヴは、現場を押さえたコナルに殺害を命じる。フェルグスの仇を討てるコナルは喜んでこれに従った。ただし瀕死のアリルが手勢を差し向け、逃げるコナルもまた討たれている。

図像と象徴

古代の図像はなく、近代の定型的な絵姿もない。当サイトも主画像を掲げない。

物語が彼に与える標識は、二頭の牡牛と一振りの剣である。牡牛は夫婦の財の均衡を破るものとして戦を呼び、剣は妻の不貞の証しとして隠され、そして戦の前に返される。剣を返したことは、彼が最後まで嫉妬しないという約束を守ろうとした証しでもあった。

系譜と関係

母はマータ・ムリスク、父はレンスター王ルス・ルアド。妻はメイヴ。子は七人のマイネと娘フィンダヴァル

物語における彼の役どころは、常に妻の一歩後ろにある。遠征を率いるのは名目上は彼だが、決めるのはメイヴであり、戦端を開くのもメイヴである。それでいて『牛捕り』は彼を愚かにも卑小にも描かない。妻の不貞を知って赦し、剣を返し、最後の一度だけ嫉妬して破滅する——寛容が破れる一点を丁寧に置いた造形である。

文化的足跡

アリルは、アルスター物語群のなかで最も「読まれてこなかった」中心人物といえる。近代の再話はメイヴかクー・フーリンに焦点を当て、この王には多くを割かない。しかし『牛捕り』の写本を読み進めれば、彼が発する短い台詞の一つ一つが、女王の決断を測る目盛りとして置かれていることが分かる。物語の冒頭を占める枕辺の財産比べは、中世アイルランドの婚姻において夫婦の財がそれぞれ独立していたことを前提としており、法制史の資料としてもしばしば引かれる。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q405146 — 骨格データの出典