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PLATE — STRZYGA
SLAVI · スラヴ神話
STRZYGA

ストシガ

ストリガ · ストシゴン · ストシギ

ポーランドとシレジアの民間伝承に語られる女の魔物。二つの魂を持って生まれた者が死ぬと、残った一方が屍を起こして血を吸う。名はローマのストリクスに由来する。

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解説

概要

ストシガ(Strzyga、男性形ストシゴン Strzygoń)は、ポーランドとシレジアの民間伝承に語られる女の魔物である。二つの魂と二つの心臓を持って生まれた者が死ぬと、一方の魂だけが去り、残った魂が屍を起こして人を襲う。血を吸い、臓腑を食らい、夜にはフクロウの姿で飛ぶ。

名はラテン語のストリクス(strix、フクロウ、そして人の血肉を食らう鳥女)に由来する。ローマとギリシアの怪異が、おそらくバルカン半島の諸民族を経てスラヴ圏に入り、在来の吸血鬼やウピルの観念と重なった(スラヴ神話)。輸入された名が土着の観念に接ぎ木された例である。

神話・物語

まとまった物語はない。あるのは、誰がストシガになるかという判定の基準と、そうさせないための手続きである。

生まれつきの徴があるとされた。二つの魂(二つの心臓)を持つこと、その徴として眉がつながっていること、歯が二列に生えていること——二列目はほとんど見えない程度でよい。生まれたときにすでに歯の生えていた子、夢遊病者、腋に毛のない者、独り言を言う老人も疑われた。

ストシガと見なされた者は、生きているうちに村から追われた。多くは若くして死ぬとされ、そのとき一方の魂は去るが、もう一方は生き延びるために獲物を求める。夜道の旅人や森に迷い込んだ者を襲うが、標的はしばしば自分の家族である。生前と同じように家へ戻り、夜のあいだ以前の仕事を続ける。家人の寝不足、衰弱、蒼白は、その仕業と説明された。教会の蝋燭を台無しにするともいう。獣の血でしばらくは満足するとも、人を害するのではなく死の予告に来るだけだとも語られ、後者の性格はアイルランドのバンシーに近い。

疫病の流行時、人はしばしば生き埋めにされた。墓から自力で這い出した者は、衰弱し、病み、手を傷だらけにしていた。周囲はそれをストシガと呼んだ。

図像と象徴

古い図像はない。中世の魔物図像にも、ストシガと名指せるものは見つかっていない。ヴワディスワフ・レイモントの小説『農民』(第2巻第10章)に、蝙蝠の翼で飛ぶストシガの姿が語られる場面があり、19世紀末のポーランド農村でこの伝承がなお生きていたことを示す。本項では主画像を置いていない。

象徴の中身は、むしろ埋葬の作法に現れている。ストシガと疑われた死者に対しては、遺体の首を切り落として頭を別に葬る、うつ伏せに葬って首のまわりに鎌を回す、といった処置がとられた。ほかにも、遺体を焼く、釘や杭を打ち込む、掘り返して口に燧石を含ませる、教会の鐘を打つ(打つとストシゴンは瀝青に変わるという)、左手で頬を張る、村の外へ夜のうちに運んで大石で押さえる、家の四隅に十字の形に芥子粒を撒く、司祭の立ち会いのもとで掘り返し「イエス」と書いた紙を舌の下に入れて葬り直す、そして棺のなかに細かな物を入れて数えさせる——といった手立てが伝わる。数を数えさせて夜明けまで足止めするという発想は、ヨーロッパの吸血鬼譚に広く見られる。

ポーランドの各地で、鎌を首に当てた墓や石で押さえた墓が発掘されている。伝承の側の記述と、考古学の側の遺構が正面から噛み合う、数少ない例である。

系譜と関係

18世紀までは、ポーランドで吸血鬼にあたる存在をストシガあるいはヴィェシチツァと呼んだ。18世紀以降、飛ぶ吸血鬼をウピル(upiór)と呼び分けるようになり、ストシガのほうには魔術との結びつきが残った。ブリュクナー以来、ハンガリー語のストリガ、アルバニア語のシュトリガ、ルーマニア語のストリガ、ストリゴイが同源の語として並べられる。

ポーランドの民俗のなかでは、吸血鬼、ウピル、ズモラ(夢魔)、ジヴォジョナと隣り合う。ストシガという語がどの範囲を指すかは地域と時代によって動くため、一つの生き物の記述として整理しすぎないほうがよい。研究者の多くは、名の異なる複数の呼び方が同じ観念を指していると見る。

なお、南スラヴでヴィレニツァ(ヴィーラから力を授かった女)と対比される「ストリゲ」は、この語の南側の姿である。癒す女と害する女を分ける語として働いていた。

文化的足跡

現代の読者がこの名を知るのは、多くの場合アンジェイ・サプコフスキの『ウィッチャー』シリーズを通じてである。第一短編「ウィッチャー」で、ゲラルトが呪いを解くのがフォルテスト王の娘のストシガであり、シリーズ全体の出発点にあたる。ゲームとネットフリックスの実写版でも最初の山場として描かれた。日本語では「ストリガ」の表記で紹介されることが多い。

このほか、コンラト・T・レヴァンドフスキ、ラファウ・デンプスキ、ステファン・ダルダらの幻想小説にも登場する。男性形のストシゴンを扱った作品としては、ステファン・グラビンスキの一幕劇『ストシゴン』(1921年)がある。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q2755653 — 骨格データの出典
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